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第4話 国家社会主義、万歳

ナチドイツが嫌いな方は注意。

俺はまず、計画の第一段階について話す事にした。

全計画はもう何段階かあるが、それは順次話して行こうと思う。


「さて、俺が進める計画には先ず、国家体制の変革が必要だ。」


「変革ですか?」


「そう、変革だ。現在、周辺諸国は概ね絶対主義王政を国家体制として運営されている。我が国も然りだ。しかし、如何せん我が国は旧王国ヴィルヴァリア王国から分轄されてより目立った発展が無い。一千年前は先進的なヴィルヴァリア地方であったが、現在はやや後進的な地域と為っている。その遅れを取り戻す変革であるのだ。」


現在の中央諸国は絶対主義が主流と為っている。例外として西の果てに近いフランク共和国は名前からも分かる通り共和制だ。歴史書によると統一暦前に現れた八人の勇者達が最初に現れ、行政にも口を出していたのが現在のフランク共和国だったらしい。となるとこの八人の勇者は現代人の可能性が高いな。まぁ、百年程前に一度帝政と為り周辺諸国と戦争をしていたらしいが。


「それで、その国家体制とは?」


「国家社会主義だよ。」


「国家…社会主義ですか?」


みんな大好き国家社会主義(大嘘)

あのヒットラー総統が実践しドイツを戦後から二十年後には列強に復活させたスーパー国家体制だ。まぁ、あのドイツは少し行き過ぎてしまったが。


「そう。この国家社会主義の利点は短期間で国を豊かにし、大きく発展させる事が出来るのだ。」


そう、社会主義とは人民一人一人が社会である国家、そして憲法を中心に労働をし、国家は国家全体を発展させることを第一に考える物だ。

現代であれば全体主義だと批判されるだろうが、非常に効率的だ。


「それは凄そうですが、デメリットが無いと言うわけでは無いですよね?」


「確かに無くはないが、それに関しては我々ヴィルヴァリア人の民族性によってほぼゼロに出来る。と言うのも、この体制は先ず憲法と呼ばれる国家の規則を設け、国民全てが国家と自民族の為に働き国を発展させていくと言う物だ。これは多民族国家ではほぼ実践できないが我が国は一民族しかいないため問題なく、更に団結力が強い為より強固なものになりヴィルヴァリア地方全てを国家社会主義の名の元に再び統一する事もできる。」


しかしこれは国内の工場などの生産施設を全て国の管理下に置くため、商人にデメリットが大きいがそれ以上のメリットを与えれば特に問題はなく、国民は生活が豊かになる為特に不満は出ないだろう。貴族は特に害があるわけでは無いので問題ない。いや、この体制にするためには中央集権化する必要がある。これによる貴族の権限縮小化につながった場合、特権階級からの反発が予想されるな。

まぁ、これに関しては追々考えていくしかないな。人の心は完全には読めない。仕方が無い事だ。

まぁ、多少の不確定要素が有るものの、この国は国家社会主義をやり易い国と言うわけだ。

それに、憲法は一から作ると問題が多いが、俺は地球の様々な憲法を知って居るため、この世界の、この国に合った憲法を作れるだろう。


「さて、国家体制の話はこれ位にして、もう一つやらなければいけないことが有る。」


「もう一つですか?なんです?それは。」


「常備軍を組織する。」


「常備軍⁉なぜですか?騎士団が居るではありませんか!」


ここでリヒトが大きく反応した。


「そうだが、何か問題が有るのかね?」


「騎士団が居るのになぜ常設の軍を創る必要があるのですか!?」


成程、彼は騎士団が要らないと言われたのだと思ったのか。


「リヒト、落ち着いてくれ。俺の考える常備軍は俺の造る新兵器を使いこなし、数を持って敵を制圧する事を目的としたものだ。君達騎士団は少数精鋭部隊だ。ほら、戦争では素人の国民をいきなり徴兵しているだろう?それでは国家の大切な人的資源を無駄にすり潰しているだけだ。それをベテランに任せる志願制にし、国民の犠牲を減らすのだよ。」


ちなみにこれは別に徴兵を辞めるとは言っていない。徴兵に関しては基本的に指揮が低い素人を戦場に送るのではなく、予備士官として使える者を有事の際には将校として使えるように教育し、予備役として扱う予定だ。

後は志願兵で埋める。


「……分かりました。自分の理解が及ばず、申し訳ありません。」


「まぁ気にしてないから。それより、話を進めよう。常備軍として限定された一戦線を支えられる志願者一万人規模の半自己完結的な組織の部隊を編成したいと思う。」


ただし、この世界は中世並みの密集体系での戦闘の様で、一戦線言ってもせいぜい横一キロメートル程度も無い戦線だ。

取りあえずは一万人の部隊、師団を一個師団編成してみようと思う。


「しかし、一万人ではとても戦線の維持など、」


リヒトがこう言う。

確かにそうだ。五十年程前にあった帝政フランク対周辺諸国同盟の戦いでは周辺諸国軍200万に対し帝政フランクは一国で正騎士と徴兵合わせて300万もの軍勢を戦争に投入したした。

明らかに数が足りない。


「確かに通常ならそうだが俺の造る兵器を使えば後々増員して行けば問題ない。」


国家体制とかって間違ってるとかの判断が難しいですよね?

ドイツ第三帝国も戦争しなければ特に問題は無い国だったのだと私は思います。

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