女性部門本選開始
ついに本選の行われる二日目の朝がやって来た。
ジークフリートが、日課である朝の鍛錬をスキーズブラズニルの甲板上でやっていると、ブリュンヒルデ達が起床してきた。
「おはよう主殿!いい朝だな!」
「主様、おはようございます。相変わらず真面目ですね。」
「そこがご主人様のいいところですよ、姉上。おはようございます、ご主人様。」
ジークフリートは、鍛錬を切り上げ、朝食を摂ることにした。
朝食の席で、ジークフリートは本選について、ブリュンヒルデに説明した。
「今日は、本選が二試合と、男性部門の予選が行われる訳だが。昨日と違うことが一つある。それは、各国の代表が招かれ、観覧するという点だな。」
「そうなのか?」
「ああ、時にはその貴族に見初められて、闘士を辞める者もいるそうなんだが・・・。」
そこまで言った所で、ジークフリートはブリュンヒルデを見つめてこう言った。
「絶対、一悶着、起こりそうだよな。」
「ハハハ!そんなことを心配していたのか主殿。大丈夫だ!私は主殿の傍から決して離れたりなどしない。」
少しズレたブリュンヒルデの答えを聞きながら、ジークフリートは温かなものを感じていた。
「まあ、これがブリュンヒルデだよな。よし!朝食が終わり次第、闘技場に向かうぞ!」
「「「「オオーーー!!!」」」」
こうして、大闘技祭二日目が始まった。
闘技場へ向かう道すがら、すれ違う人々が、ブリュンヒルデに気付き、注視してきた。
どうやら、ここヴィーグリーズの住民達も、次第に、ブリュンヒルデの規格外の強さを理解してきたらしい。
門を潜り、シュベルトライテ、ジークルーネと別れ出場者控室に入ったジークフリートとブリュンヒルデを待っていたのは、リンドブルムであった。
彼女は、極力ジークフリートと目を合わさないように、ブリュンヒルデに語りかけた。
「よく来たな。どうやら実力は本物のようだな、ブリュンヒルデよ!しかし、カーシャを甘く見ないことだな。このヴィーグリーズの闘技場で筆頭女闘士の称号を得るということが、いかに困難であるかお前は知らん!油断すれば、命は無いと思え!」
「忠告ありがたいが、彼女の強さは、昨日の試合で、しかと見せてもらった。それより、主殿もここにはいるのだが・・・。」
「とにかく!お前は、西門より入場しろ!カーシャはすでに、東門にて戦闘の準備に入っている。そちらには行くなよ!」
「なるほど、承知した。要はカーシャの集中を乱したくないということだな。わざわざ一国の姫が、一介の騎士に道案内などをするとは、おかしいと思っていたのだ。それとも、主殿に会いに・・・。」
「サッサと行け!」
笑いながら、西門へ向かうブリュンヒルデを見ていたリンドブルムは、クルリとジークフリートを振り返り。
「違うからな!!」
と言って去って行った。
後に残されたのは、状況のよく解っていないジークフリートだけだった。
「どゆこと?」
ようやく、本選が始まります。そして繰り広げられる激闘とは?
私のつたない文章力で書けるのか!コレ!