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ラグナロクブレイカー  作者: 闇夜野 カラス
大闘技祭の章 序
84/211

女性部門本選出場者決定

 予想通りとはいえ、リンドブルムの勝利に()いた闘技場(コロッセオ)にガルガンチュアの声が響いた。


「これにて、女性部門の本選出場者が決定した!出場者四名は次の通りである。」


 ガルガンチュアに(うなが)され、闘技場内に、魔法で増幅されたアナウンスが響いた。


『第一予選勝者、白銀の女騎士ブリュンヒルデ殿!第二予選勝者、当闘技場筆頭女闘士、旋風のカーシャ!第三予選勝者、薔薇十字聖騎士団、第一師団長、エルルーン殿!第四予選勝者、我等がヴィーグリーズ第一王女にして、親衛隊隊長、紅の戦姫リンドブルム様!以上の四名となりました。』


 そして、名前を呼ばれた四人が、武舞台(ステージ)に上がると、四人の前に四つの宝箱(トレジャーボックス)が用意された。


「それぞれが、コレと思う箱の前に立つがよい!」


 ガルガンチュアの声と共に、四人がそれぞれ動き出した。

 全員が箱の前に立つと、ガルガンチュアが箱を開けるよう命じた。

 箱の中には、赤い色のマントと、白い色のマントが入っていた。


「マントを身に付けよ!同じ色のマントの者が対戦相手である!」


 結果は、ブリュンヒルデとカーシャが白いマント、リンドブルムとエルルーンが赤いマントであった。


「よし!これで誰にも邪魔されることなくアンタと闘えるよ!覚悟しな!」

「アンタ、ではなくブリュンヒルデだカーシャよ!そして、望む所だと言っておこう!」

「ふむ。エルルーン殿か。これで三度目になるが、今年も更に強くなっているのだろうな。」

「ははは・・・。御手柔らかにお願いします。リンドブルム様。」


 ブリュンヒルデとカーシャは火花を散らし、少し残念そうにリンドブルムが、エルルーンに声をかけ、エルルーンはほぼ負けが決定したことに、乾いた笑い声を出した。


「では!本日の予選はここまでとする!明日の本選に向け十分英気を養ってくれ!」


 ガルガンチュアがそう宣言すると、闘技場の観客達は立ち上がり、皆が声を合わせて唱和した。


「「「「勇者に栄光あれ!!!!」」」」


 そして、一人また一人と退席を始めた。

 選手の控室に戻って来たブリュンヒルデに、ジークフリートは声をかけた。


「御苦労さん!とは言え想像道りの結果ではあったがな。エルルーン殿も、明日は頑張れよ!」

「はあ・・・。微力を尽くします。」

「今からそれでどうする!エルルーン、何事も成し遂げんとする意志がなければ、勝利を得ることなどできんぞ!」

「ブリュンヒルデ様・・・。分かりました。頑張ってみます!」


 うむ、と頷くブリュンヒルデに、ジークフリートは目線で女神の封石を見つめながら質問した。

 

「ところで、あそこにいるのが、第四の女神か?」

「そうだ主殿!勇気を司る戦乙女(ワルキューレ)、名はゲルヒルデという!見ての通り、槍の使い手で、オーディン神の第四女でもある。我らと母神は違うがな。」


 褐色の肌に、短く切りそろえられた銀髪の上に(ヘルム)(かぶ)り、そして(みどり)色の鎧を(まと)った女神が、両の手で槍を持った形で封じられていた。

 ようやく本選出場者決定です。

 そして、ゲルヒルデの姿が、明らかになりました。

 先は長そうです。

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