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ラグナロクブレイカー  作者: 闇夜野 カラス
試練の旅の章
32/211

フォールクヴァング

 三人は、市街地の中心を東西に走る中央通りを歩いていた。

 フォールクヴァングは円形都市で、セスルームニル大神殿は、その中心にあるのだ。

 ジークフリートは、街の様子に、感心していた。

 てっきり女の城だと思っていたこの都市は、錬金術師の商店や鍛冶屋などに男の姿が見えたからだ。

 その姿を見て、エルルーンが声を掛けた。


「以外かな?シグ・・・ジークフリート様?」

「殿で結構だよ、エルルーン殿?」

「ブリュンヒルデ様のパートナーに、そんな軽口は、使えませんよ。」


 ブリュンヒルデは、満足そうに、頷いている。

 ジークフリートは、頬を掻きつつ、質問に答えた。


「正直な話、意外だった。こんなに男がいるとは、思わなかったな。」

「ここは、大地母神フレイア様を祀った神殿がありますので、当然、農民や職人たちもやってきます。ですので、男がいるのは、むしろ当然のことですね。」

「だが、それだと奴隷などから逃げてきた女を追いかけてきた男達が、街に入ってしまうんじゃないか?」

「我らがオラクルの目を掻い潜ってですか?」

「ああ・・・なるほどね。」


 エルルーンは、頷いた。


「エイル様は、この街の要です。我らは、あの方の部下であることを誇りに思います。」


 ジークフリートは、エルルーンのその言葉を聞き、羨ましいと思った。

 ミズガルズは、かつて自分が信じた人々は、どうだったろうか。

 

「主殿、考えの途中で邪魔して悪い。どうやらお迎えのようだぞ。」


 ブリュンヒルデの言葉に、ジークフリートは我に返った。

 セスルームニル大神殿の前には、教皇エイルをはじめ薔薇十字聖騎士団の団員達が百人ほどで、隊列を成していた。

 教皇エイルが、進み出て二人を迎えた。


「ようこそおいで下さいました。女神ブリュンヒルデ様、そして・・・。」


 エイルの瞳が、ジークフリートをジッと見つめた。


「約束の者ジークフリート様。」

 ついに、神殿到着、第二の女神との邂逅です。

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