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ラグナロクブレイカー  作者: 闇夜野 カラス
試練の旅の章
21/211

巨人の王国

 ヨトゥンヘイム


 ミズガルズの遥か北、実り少なく痩せた大地、過酷な環境のこの国は、霜の巨人族の治める領域である。

 その中心、氷の山脈の地下深くに、彼らの女王であるアングルボザの治める王都、ウートガルズがあった。

 その王宮、王の謁見の間、そこには照明は無く、溶岩が謁見の間の両の壁際を彩っている。

 その僅かな光が、巨大な玉座に座る一人の女の巨人の裸体を浮かび上がらせていた。

 その素肌は、漆黒の黒曜石を思わせるほど黒く、身体にはいった罅が、まるで脈動するかのごとく明滅を繰り返している。

 その深紅の瞳は、絶えず光を放ち、髪は銀色で足に届くほど長く身体を流れるほうに覆っていた。

 彼女こそ、この都の主、アングルボザである。

 アングルボザは顔を上げ、目前の闇に向かい声を掛けた。


『来たか!我が子等よ!』


 その闇より進み出たる影が四つあった。

 三つの影は、人間とほぼ同じ大きさ、最後の一つの影はアングルボザよりも遥かに巨大であった。


「黒龍太子ファーブニル参上致しました。」

 龍を象った漆黒の鎧を纏い、銀色の髪をオールバックに流した騎士が進み出た。

「獣王フェンリル帰ったぜ!!」

 獣の皮で出来たコートで、鍛え上げられた傷だらけの肉体を着飾った、いかにも野性児のような、成人男性が現れた。

「夜の女神ヘル参りました。」

 夜の闇を、そのまま纏ったようなドレスをきた女性が、歩み出た。

『蛇王ヨルムンガルド・・・ただ今戻りました。』

 上半身は甲冑を着た武人、下半身は硬い鱗に覆われた蛇身、と言った異様な巨人が、上半身をもたげたまま這いずり出た。


 その四つの存在に、アングルボザは命じた。

 

『憎きオーディンに封じられし、我が夫ロキは未だ目覚めぬ。一刻も早く我らが真の王を忌々しき封印より解き放つのだ!!』


 敵役出ました。カラスです。ちなみにファーブニルは本来アングルボザの息子ではありません。

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