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ラグナロクブレイカー  作者: 闇夜野 カラス
天への道の章
156/211

更なる厄災

 ブロック王は、目の前に立つゲルヒルデが、かつてヴィーグリーズの闘技場(コロッセオ)で見た封石の女神であると、確信した。リンドブルムにさえ知らされていなかった自分と、ガルガンチュア王との試合、あれを知っているだけでも目の前の存在が、封石の女神だと信じざるを得ないのに、更に女神の証しである神鎧甲(モノケロス)まで(まと)って見せたのだ。少なくとも、このニダヴェリールにおいて、魔導装甲(マギアームス)神鎧甲(モノケロス)を見分けることが出来ない職人などいないだろう。その王であるブロックであるなら尚更である。


「な、何故、封石の女神様がここに・・・?」

「ちなみに、ブロックの横に立ってドヤ顔しているのが、あたしの姉さんで、英知の女神でもあるジークルーネっスよ」


 えっ!?とブロック王がジークルーネを振り返る。ブロック王は、ジークルーネのその佇まいに、女神としての威光でも垣間見たのか、突如、片膝をつき(こうべ)を垂れた。


「貴方様に、お願いの儀がございます!どうか、私と共に、我が都グランネイドルに赴き、我が国の国宝、エルドフリームニルの修繕に力を貸して頂けないでしょうか?」


 ブロック王の、必死の嘆願に、ジークルーネは、ふと、ジークフリートに視線を向けると、こう答えた。


「ブロック、私達は今、ある目的の為に、貴方の治める王国にやって来ました。その目的とは、貴方の国に祀られている封石の女神、ヘルムヴァーテを封印から解くことなのです」

「なんと!?」


 これには、ブロック王も驚いた。女神が封印から解かれるということは、その加護が失われてしまうのではないかと、不安になったからである。しかし、その不安はすぐに解消された。リンドブルムが、ヴィーグリーズにある女神の輝石について語ったからである。


「むしろ、今の方が、威厳に溢れているような気さえしています。実際のご本人がこんな感じの御方ですからね・・・」

「どーゆう意味っスか?リンちゃん!」


 まるで、友人か姉妹のように接している二人を見て、ブロック王は納得した。


「私からも、お願いします!私達の目的は、貴方の国から、繁栄を奪う為ではなく、共に未来を築く為の試練に打ち勝つためなのです」


 ジークフリートが、ブロック王の目を見ながら、これまで自分が辿って来た試練は、この世の滅亡を防ぐ為と、魔神族の侵攻を防ぐために必要なことだと語った。ブロック王が難しい顔をして考え込んでいると、そこへ、操縦室にいたメリーダという、薔薇十字騎士団の女騎士が入って来た。


「あのー、お取り込み中の所、申し訳ありません。外の方で、何かあったみたいで、ブロック王に取り次いでもらいたいと、ドゥベルグの戦士の方が叫んでいるのですが・・・」


 メリーダからの報告により、いったん外へでることになったブロック王。そして、ジークフリート達もその後に続き、外に出て行った。タングニョーストの外には、真っ青な顔のドゥベルグの戦士が、ブロック王を待っていた。ブロック王の元へと駆け付けると、緊張した様子で、報告を始めた。


「王よ!一大事にございます!我等の命とも言うべき地底湖が、何者かに毒を入れられ、飲むことはおろか、生活用水としても使用が不可能となってしまいました!」


 その言葉に、周りにいたドゥベルグ達に、絶望的な雰囲気が漂い出した。ブロック王の悲痛な顔も、それに拍車をかけている。

 しかし、その空気を吹き飛ばすかのように、ブリュンヒルデがブロック王の背中を張り飛ばした。


「心配するな!原因が毒と言うなら、うってつけの者がいるではないか!」


 ブロック王が、背中の痛みに顔を歪めながら、ブリュンヒルデに聞いた。


「そ、それは一体誰なのですか?」


 ブリュンヒルデは、頷きながらその質問に答えた。


「勿論!ヘルムヴァーテに決っているだろう!慈愛の女神であるあの()ならば、いかな毒も浄化してしまう浄化魔法の真髄を極めているからだ!」


 ヘルムヴァーテさんは回復系のエキスパートのようです。

 後衛ですね分かります!

 さて、ヘルムヴァーテ復活となるのでしょうか?

 以下次回!!


 というところで、また出張です(泣)次の更新は金曜日くらいになるかな?

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