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ラグナロクブレイカー  作者: 闇夜野 カラス
真戦の始まりの章
129/211

降臨

「さて、敵は四方から押し寄せて来ています。そこで、ルーネは大河から来る敵の迎撃に当たって下さい。そして、ゲーテ、貴方は・・・」


 シュベルトライテはそこまで言ったところで、両手を着いて項垂れるゲルヒルデに気付いた。


「何を落ち込んでいるのですか、ゲーテ?」


 その問いかけに、ゲルヒルデは猛然と反論した。


「何って!酷いッスよ!乙女の唇を何だと思ってるんスか!?」


 しかし、二人の姉は落ち着いて答えた。


「放っておくと貴方、いつまでも契約出来ないでしょう?いざという時、勇気が出せないんだから、本当に勇気を司っているのか、不思議です」

「その怒りは、今、押し寄せている魔神族にぶつけなさい。話は後で、じっくりと出来ます」


 プルプルと震えていたゲルヒルデであったが、やおら立ち上がると、その手に持っていた槍を天へ(かか)げた。


「こうなったら遣ってやるっス!!今宵の勇気の槍(ゴングナー)は血に飢えているッスヨーーー!!」


 そう叫ぶゲルヒルデに、シュベルトライテが指示を出す。


「では東より押し寄せる敵は貴方に任せます。私は西へ向かいましょう」

「了解ッス!!『勇者の力(ブレイブフォース)!!』」


 言うが早いか、ゲルヒルデは光の翼を展開し、流星となって飛んで行った。


「ではルーネ、私達も行きましょうか」

「はい、姉上」


 残り二人の戦乙女(ワルキューレ)も、それぞれの戦場へ向かって行った。

 後に、残されたのはジークフリート一人であった。


「クソッ!!」


 今の自分は、足手(まと)いである。

 それを理解するがゆえに、ジークフリートは更なる高みを目指すのであった。


 その頃、武舞台(ステージ)の上では、ファーブニルとブリュンヒルデが、剣を交えていた。

 といっても、ブリュンヒルデは防戦一方である。

 その戦い方に、ファーブニルは、ブリュンヒルデの剣に、勝つ気が無い事を悟っていた。

 時間を稼ぐ、その為の闘いであると。

 では、何の為に?

 戦力は圧倒的に、魔神族が有利である。

 では、先程の光と、飛んで行った流星に何かあるということか。


(何にせよ、決着は早く着ける必要がある!!)


 そう決断したファーブニルは、ブリュンヒルデを弾き飛ばす。


「見せてやる!!我が真の姿を!!」


 黒炎が逆巻き、周辺を焼き尽す。

 ガルガンチュアは、ブリュンヒルデの力によって、その威力から守られていたが、ファーブニルの行動が、攻撃ではなかった事を思い知る。


『この姿になったからには、跡形もなくこの世から消し去ってくれる!!』


 そこには、巨大な竜がいた。

 これまで見たこともない大きさの黒龍である。

 黒龍は、息を吸い込むと、その巨大な(あぎと)から凄まじい勢いで黒い炎を吐き出した。

 黒炎の火柱がブリュンヒルデと、ガルガンチュアを襲う。

 ブリュンヒルデは、守護の盾(スヴェル)を振りかぶり、大地へ打ち付けた。


「守れ!!守護の盾(スヴェル)よ!!」


 守護の盾(スヴェル)より、巨大な光の魔法陣が出現し、黒炎を受け止める。

 黒炎を吐き尽し、相手が既に死んでいたものと思っていたファーブニルは、驚くべきものを()の当たりにした。


『馬鹿な!!我が終焉の吐息(デッドエンドブレス)を受けて、生きているだと!!有りえん!!』


 しかし、流石のブリュンヒルデも、その威力を完全に殺す事は出来ず、全身から白煙が立ち昇っていた。

 炎竜ヴァルカンの時とは、格段に上であるその威力に、苦戦は免れない事を覚悟したブリュンヒルデは、遂に切り札を出す決意を固めた。


「流石は、魔神族の王族。ならば、こちらも最後の切り札を使わせてもらう!!」


 ブリュンヒルデは、正義の剣(ゼファリス)を天へと掲げた。


『来たれ!!軍勢の守り手(ヘルヴォル)よ!!』


 その声に応えるかのように、天空より七色の閃光が舞い降りる。

 ファーブニルは初めて驚愕の声を洩らした。


虹の橋(ビフレスト)だと!!まさか!!』


 閃光の中から、白銀の巨像が現れる。

 女性の姿(シルエット)をとり、全身を鎧に包んだ、正に鋼の機神。


魔導姫神(レギンレイヴ)!!』

 はい!やっていしまいました!!

 遂に、巨大ロボットの出現です!!

 最初から出すつもりでしたが、ここまでかかりました!(汗)

 詳細は次回!!

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