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「あんたの迷惑は大して迷惑じゃないからね。誰にも言えないことがあるなら好きな時に保健室来なさい。校医さんが来たりするときはちゃんと断るから。
学校の先生は、ある意味迷惑かけるためにいるようなもんなのよ」
昨日の保健室の先生の言葉。早退したら、明日の教室への一歩も遠くなるでしょ、と。
今日の学校の持久走、私は走りきれませんでした。保健室行った日に一度休んでいたので、皆との差も広がっていて。
悔しかった。走れなかった。これは症状の所為なのか、私の怠け心なのか。わからなくて涙がでてきた。
いつもは厳しい体育の先生は、心配の声に続けて言う。
「あら、ちゃんと半分走れたじゃない。前回いなかったからね。そうやって自分の小さな辛抱をちゃんと認めてあげるのよ」
できたことを、数える。できないことは山ほどあるから。
先日買い物した時、小3の妹が「これ、お姉ちゃん付けたら?方向音痴だから」
差し出されたのは天然石のブレスレット。薄緑のアマゾナイト。
『前進の石 貴方を進むべき方向へ導いてくれるでしょう』
笑ったけど、嬉しかったよ。
お姉ちゃんは、まだまだ方向音痴だけど、たくさんの人のお陰で明日も生きていけそうです。




