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#6〜南が転校してきた理由〜



前田は田中をひと気のない所に連れ出して、最近鶴浜と距離を置いている理由を聞く。



田中は、鶴浜に「誰にも言うな」と言われていたが、前田に鶴浜が男であることを伝えてしまった・・・。




※多少いやらしい表現がありますがご了承ください。

それから数日後・・・。



高峯「明日の運動会の準備があるのでテキパキ行動してください」



高峯が説明しているのを、外を眺めながら上の空で聞いていた。



田中(南が・・・男)



あの事件から鶴浜と田中の距離が遠くなっていた。



高峯「それでは準備をしたいと思います」



そういうと、みんな各自の準備に向かった。


前田が近づいて来た。



前田「玲〜奈。どうしたのっ!」


田中「あっ、尚子。腰はもう大丈夫なの?」


前田「うんっ! 軽い打撲だけだったし」


田中「そっか・・・」



やる気のない田中の返事に不思議に思った前田は田中の手をとり、引っ張った。



前田「玲奈、ちょっと」


そう言って、ひと気のない所に田中を連れ出した。


そして、田中を壁に押し付けて少し強めに言った。



前田「ねぇー、明日運動会なの。やる気ないなら明日学校に来ないで!!」



田中が言い返す。



田中「尚子には関係ないでしょっ!!」


前田「関係ある。どうせ、南かなんかの事でしょ」


田中「えっ」



いきなり、ピンポイントで言い当てられた田中は言い返す言葉が見つからなかった。



田中「どうして・・・」


前田「やっぱりね、最近南を避けてるようだったから」


前田「何かあったの?」


田中「実は・・・、南の事なんだけど」


前田「南がどうかした?」



田中がツバを飲んだ。


(ゴクッ)


そして、改め話し始めた。



田中「驚かずにきいてね」


前田「う、うんっ」


田中「誰にも、言わないでね。・・・南って実は、男だったの」



田中は前田が驚くと思い、期待して前田の顔を覗いた。


しかし、前田は驚くと言うよりあきれた顔をしている。


不思議に思った田中は前田に聞いた。



田中「驚かないの?」



すると・・・、



前田「逆に、知らなかったの?」



この返答に田中がビックリした。



田中「知ってたの〜?」



田中は目を丸くした。



前田「うんっ」


田中「なんで?」



前田は、何も知らない田中にあきれた顔で簡単に教える事にした。



前田「まあ、簡単に言うと南は尚子の元カレ」


田中「元カレぇ〜っ?」


前田「うん。てか、違和感なかった?尚子が来たばかりの転校生をいきなり「南」って呼び捨てしたとき、普通なら「鶴浜さん」って言うくない?」


田中「確かに」


前田「尚子も南が転校して来たときはさすがに驚いた。しかも、別れたばかりだったから」


前田「けど、よくよく考えてみたら転校して来た本当の理由と、別れた話を持ち掛けてきた本当の理由が分かったから今は普通」


田中「転校して来た本当の理由?」



前田が何言ってるのか未だに分からなかった田中は、ひたすら質問するしかなかった。



前田「うん。本当の理由」


前田「聞きたい?」


田中「うんっ」



前田はしょうがなく教えてあげる事にした。



前田「2年A組の西野 麻友ちゃんが、元110mハードルの選手だったんだけど、足をケガをしたのを理由に今は、陸上やってないのは知ってるでしょう?」


田中「うん、でも南の転校と西野さんがどういう関係があるの?」


前田「南と西野さんは幼馴染みなの」


田中「ってことは、またハードルさせるために女装までして、花女に来たわけ?」


前田「そう、そして花女に来るために尚子と別れようって言いだしたの。花女に彼氏が来たとかになったらすぐに男ってバレるから」


田中「なるほどね」


前田「まあ、明日運動会だし、この話しは忘れて明日に備えよう?」


田中「うんっ!」



田中は、いつもの明るさを取り戻した・・・。




つづく。

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