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#9~恋のライバル~



なかなか、体育服に着替えようとしない田中。


そこへ、前田が来て鶴浜に先に体育館に行くようにと伝えた。



教室で二人っきりになった田中と前田は、ここで初めてお互いの気持ちを知ることになった・・・。



*多少いやらしい表現がありますが、ご了承ください。



次の日。



鶴浜「あー、もうすぐクリスマスだよなあ」


鶴浜「彼女も居ないし・・・、てか、居たら花女に居れないよな」



ぶつぶつ、言いながら一人で坂を上りながら登校していた。




「ガラガラガラ・・・」


鶴浜が教室のドアを開けた。



前田「南~、明後日のクリスマスイブにどっかいかない?」


田中「どうせ、カ・レ・シとかいないんでしょう?」



田中がワザとらしく、鶴浜に言った。



鶴浜「知ってるくせに・・・」



鶴浜が黙って、席に着くと田中と前田が近づいてくる・・・。



田中「ねー、ネズミーランド行きたい」



ネズミーランドとは、日本でもっとも大きい遊園地であり最大のデートスポットでもある。



鶴浜「ネズミーランドって、入場料高くない?」


田中「いいぢゃん、初デートなんだし・・・」


前田「初デートって・・・女同士で?」



本心は二人とも、鶴浜が男であることは知っているが、学校にバレると退学になるので学校では、鶴浜が女子であるような雰囲気を作っている。



「キーン、コーン、カーン、コーン・・・」


「ガラガラガラ・・・」


先生が入ってきた。



先生「はーい、席について。授業を始めるから」



クラス全員が席に着き、今日の学校生活が始まった。



「キーン、コーン、カーン、コーン」



体育係「次の体育は、バスケットなので着替えて第1体育館に集まってください」



クラスの体育係の生徒が、6時間目の授業の連絡をした。


田中が、鶴浜の方を見て小声で言った。



田中「南も一緒に着替えるの・・・?」



鶴浜も小声で答えた。



鶴浜「もちろん、学校では女子なんだから」


田中「でも・・・」


鶴浜「何で、顔赤くしてるの?カワイイなあ」


田中「だって、男子に着替え見られるのさすがに恥ずかしいし・・・」



そんな会話をしている間にみんな着替えをおえ、何人も体育館に移動をはじめている。


鶴浜もさっさと着替えを済ませた。


前田が、近づいてくる。



前田「玲奈、南、早く行こう?」


鶴浜「玲奈が、まだ着替えてないんだよ」


前田「南、先に体育館に行ってて」



田中が男子の前で、着替えるのが恥ずかしいというのが分かり、鶴浜を教室から出すことにした。



鶴浜「わかったよ」



そして、鶴浜は一人で体育館に向かった。


教室の中には、田中と前田の二人きりになった。



前田「てか、今までどおりにしとかないとみんなにバレるでしょう?」


田中「でも・・・」


田中「最初は、着替えだけならガマンできると思ったんだけど・・・」


前田「何かあったの?」



田中のあいまいな返答に、疑問を持った前田が質問する。



田中「さっきさ、南に「カワイイ」って言われて・・・」


前田「よく言われてるぢゃん」


田中「南が、男だって知ってから言われたの初めてだったし・・・」


前田「もしかして、玲奈って・・・南のことが・・・」


田中「分からない。ただ、最近南の近くに居るとドキドキすることがあるの・・・」



いきなりの田中の告白に、ビックリした前田がつい大声を出してしまった。



前田「南はダメッ!」


田中「えっ!」



田中も前田の返答にビックリした・・・。



田中「もしかして、尚子も南のこと・・・」


前田「まだ、分からない。尚子も南を見る目が変わってきてるかもしれない・・・」



このときは、二人ともお互いだけがライバルだと思っていた・・・。



つづく。




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