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お披露目会とは?

「それで?これからどうするの?」


「まずはお披露目ですわね。お二人とも社交界デビューのお披露目会はどのようなことをするかご存知ですの?」


アリシアはリリーとマイラに尋ねる。


「知らない」


「オシャレしてー美味しいもの食べて自己紹介とかぁ?」


「シャル?」


「なんでわたしが……というかなんで知らないのよ、もうすぐでしょ?準備なんかも時間かかるんだから……それで、お披露目会っていうのは正式に貴族の子として社交界に参加することを宣言する場よ。簡単な流れとしては紹介と宣言、魔力登録かしらね」


「宣言?」


「魔力登録?」


「宣言はこんな貴族になりますってみんなの前で誓いをたてる感じかしら、だいたいみんな領地の民を幸せにとか国を守る剣と盾にみたいな事を言うわね。貴族社会であんまり突飛なこと言うと一生ついて回るわけだし。まぁ小さな子供がみんなの前で覚えたことを言う初めての本番って所かしら?」


自分も小さな子供であるはずのシャルティアは淡々と流れを話していく。


「それで魔力登録っていうのは名前の通り、この魔力を持つこの人をこの国の貴族として認めます、って登録する儀式ってところかしらね。強弱は別としてこの世界の人々が魔力を持ってるのは知っているでしょ?その魔力を貴族のみが使えるものだったり入れる場所だったりに使えるようにする、って感じかしらね?」


「分かったような分からないような、貴族用の戸籍登録みたいな感じと把握した」


「平民は平民で同じように国民登録を魔力でしてるわね。うちの国では獣人でもエルフでもドワーフでも魔族でも変わらず。国によっては種族の差別があるみたいだけど」


「「種族!!?」」


「え、知らないの……?というかグレン家ってどこかに魔族の血が入ってるんじゃなかったかしら?」


「え!?そうなの?」


「流石に全ての家の血筋を覚えてる訳じゃないけど大まかに勉強した時にそんな話があったような……というか自分の家のことくらい把握しておきなさいよ」


呆れた顔でをマイラ見るシャルティアだが、四歳である。


普通の四歳児どころか、高位貴族として厳しく教育されている子どもですらほとんどわかる者はいないだろう。


「ちなみに私にはもっと沢山の種族の血が入ってるわ。というか貴族は血を気にするから把握されてるけどうちの国だと平民は割と色んな人がいるわよ」


広く勉強しているアリシア以外の二人は自分の好きなことだけをしていたのだろう、把握していなかったようだ。


「話がそれだけど、それらを同じ歳の貴族の子が集まって行うのがお披露目会よ。それなりに大きな会になるしそこで派閥の勧誘だったり力の見せつけ合い、ここでの力ってのはお金だったりとかコネでいい衣装だったり流行りを作り出すみたいな事ね?そういう貴族の社交の初めの勢いをつける場所みたいになってるわ。何となく分かったかしら?何となくじゃダメなんだけどね」


「把握した」


「シャルはおっきい派閥作るの?王女様だし〜」


「作らないわよ。王位継承権も低いし周りからも外に出る王女だろうって思われてるから、国内で力を持ちたい子たちからも魅力は少ないんじゃないかしら?」


なるほどと思う三人だった。

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