三人の前世
やっと書き始めました……
また少しずつお願いします。
前世のアリサとリリ、マイは親同士も幼なじみで姉妹のように育った。
趣味はそれぞれバラバラ、得意分野もバラバラ、だがお互いに好きなことを押し付けながらそれでも一緒に色んなことをしていた。
四六時中一緒の三人は運命のその日も高校の終わり、進路の事を話しながら帰っていた。
「そんなに進学先離れてないし三人で住めば良くない??」
「それでいいと思う。親も反対しないはず」
「むしろお父様方はそれを勧めてくるでしょうね。実家を出るならそれくらいしかないかもしれませんね」
当番はどうする、家具はどうすると盛り上がりながら話していた記憶はスっと途切れ、次の瞬間には地面と顔が触れていた。
「…リリ……マイ………大丈夫………?」
視界の端には横転したトラック、そしてアリサに手を伸ばす血だらけのリリとマイ。
必死に二人に手を伸ばすアリサの記憶、そして人生はここで終わった。
(これからもっと楽しくなったはずなのに。なんでこんな終わりなの?神様………)
「そして今ですわ。信じられないでしょうけど」
「……グスッ」
王女まさかの大号泣。
「え、いえ、もちろん本当のことではございますがそんなに泣くほど感情移入して頂くとは……」
「良かったわねあなたたち!!これからまた三人仲良し幼なじみで生きていけるわね!!」
チョロい王女である。
もちろんいい子なのであろうが。
「いいえ、これからは幼なじみ4人ですわ、シャル。あなたも一緒に楽しく生きていきましょう?絶対に退屈はさせませんわ」
「便利な道具作って、美味しいもの食べて、楽しく遊んで」
「オシャレなドレスに〜新しい流行りでみんなの視線独り占めして〜」
「世界中を見て回るのも面白いかもしれませんわね。どうです、シャル?」
三人は手を前に重ねながらシャルティアを見る。
「退屈させたら承知しないわよ?」
四人の手が重なり、これから国を跨いで世間を騒がせる四人組の出発点となった。