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ご学友

「シャルティア・シャリアールと申します」


幼くも美しい王女はニコリと微笑むと国王の方を向き尋ねる。


「こちらの皆様は?またご学友ですか?あまり嬉しくないんですけれど……」


性格はあまり良くないようだ。


「まぁまぁそういうでない。皆聡明でお前の話にもついていけるだろう」


シャルティアは疑わしそうな表情を隠しもせずに3人を見る。


が、3人はその可愛らしい王女に夢中になっていた。


特にリリーはたまらず勢いよく抱きつく。


「マジ可愛い!!え、何着てもどんな髪型でも似合いそう!!どうしよ!!アガる!!!」


王女に対してそのようなことをするなど、極刑になってもおかしくない。


3人の父親は顔を青くするが国王は微笑ましそうに見ているだけであった。


「な、何をしますの!無礼ではなくて!?お父様!?助けてくださいまし!!」


流石に見兼ねたアリシアとマイラが止めに入る。


「こら、リリー。落ち着きなさい。王女殿下も驚いていましてよ」


「そうだよリリー。極刑になってもおかしくないことしてる」


「そんなことで極刑にするほど心は狭くありませんわよ!!」


一瞬で素が出てしまった王女であった。


「ねぇねぇ、私はリリー!!髪の毛弄らせて!!」


テンションが上がりすぎて怖いもの無しのリリーは手をワキワキさせながらシャルティアに迫っていく。


「こ、こんな所で髪を解くわけないでしょう!?」


「じゃあ別の部屋借りよう!!お父様!!行ってまいります!!」


「こ、こら!!」


トングの制止も聞かずに飛び出してしまった。


人生の終了を感じて逆に落ち着きを取り戻したトングであった。



別の部屋に着いた3人は早速シャルティアを椅子に座らせると髪をゆっくり解き櫛を通し始めた。


「あなた達覚えていなさいよ……」


抵抗を諦めたシャルティアはぶつぶつと恨み言を唱えながら大人しくしている。


「シャルちゃんの髪キレイ〜」


もうシャルちゃん呼びのリリーは無敵であった。


リリーはつやつやと輝くリボンを取り出すと髪と一緒に編み上げながら美しく髪を結い上げていく。


「うーん、完璧!!」


綺麗に髪を結われたシャルティアは言葉の通り完璧としか言いようがないほど可愛らしく、本人も鏡に映った自分に驚いていた。


「凄いですわね……さすがに驚きましたわ………」


「ほんとはもっと道具とか色々あれば弄れるんだけどね〜」


ピクリ


シャルティアはその言葉にすかさず反応する。


「もっと?これ以上があるのですか!?」


「あ〜、いや、これはこれで完璧なんだけど、髪に艶が出てたり髪を止めるにしても他のとめ方があったりってね〜」



これが異世界転生幼馴染三人娘と王女様の大騒ぎメンバーの出会いであった。

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