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社畜 配信手伝い

『問題が発生したので仕事終わるのが24時を過ぎると思います。止めておきますか?』

『私は大丈夫です! 蓮二さんが問題なければ行けます』


直ぐ返信が来る

天音はいつでも行けるように待機している

食事等は早めに終わらせている


『仕事終わったら連絡します』

『分かりました。待ってます』


蓮二は急いで仕事に取り掛かる

早い速度で次々と仕事をこなしていく

その姿を上司に見られていた


「蓮二君なんだい、そんなに急いで」

「少し用事があります」


仕事をしながら対応をする

構っている余裕はない


「ほう、そうかい。私も用事があってね。これも頼めるかな」


新しい内容の仕事、それも明日まで

(この無能クビにしろ。いつもいつもギリギリで渡しやがって)

内心怒りながらも受け取り内容を見ていく

新事業の話、本来なら専門外の物

(前に破綻になった仕事に似てるな。懲りてないな。まぁこれなら左程時間かからずにすぐ出来る。後回しに出来る奴)

直ぐに自分の仕事の中でも期間の長い仕事を後回しにして取り掛かる


「それじゃ私は帰るから後は頼んだよ」

「お疲れ様です」


上司はそう言って帰っていく

(もう仕事に来なくていいぞ)

他に残っている者は居ない、上司も現場監督として残っていただけ

それも上司なんかよりも偉い人物が居たからであって普段なら問題が起きようが居ない


「これなら1時前には終わるかな」


暫く集中してやり何とか1時前に仕事を終えた

直ぐに天音に連絡をする


『終わりました。遅くなってすみません』


数分未読

先ほどは返信が早かった

(寝ちゃったかな?)

1時前かなり遅い時間だ、寝てしまっても仕方がない

もう少し待って返信が来なければ帰ろうと考える


『すみません! 少し席を外してました。ダンジョンまでどのくらいかかりますか?』

『会社からだから10分程度かな』


ダンジョンは帰り道にある

会社から家まではかなり近いその道中


『了解です。私もそのくらいで着きます。合流しましょう』

『分かった』


会社から向かう

10分程度でダンジョンに着く

スーツ姿で戦う、多少汚れても仕事に支障はないので問題ない

天音を探す、暗く月の光も木々に遮られ殆ど明かりが無い

スマホのライトで周りを見る

天音を探すが見つからない


「まだ来てないか」


大きな石に座り待つ

スマホの光があれば来た天音が見つけられる

20分ほど待つが来ない


「……来ないな。特に連絡も来ないし」


スマホを確認するが連絡は特に来ていない


「帰るか」


待っていてもこなそうと思い帰ろうと立ち上がると天音が走ってくる


「遅くなってすみません!他の配信者と会って話しこんじゃって」


息が上がっている

近くのダンジョンでダンジョンアタックを済ませて帰り道を歩いていた配信者と出会い話となった

その人物は3級のダンジョンに行ける実力はなく呼びかける事しか出来なかった

その事で話していたのだ

時間がかかったのはその人物が何度も謝っていたから行くに行けず足止めを食らっていた


「成程、それじゃ行く?」

「はい! 配信します。蓮二さんは特に気にせず前回のように戦ってもらえれば大丈夫です」

「了解」

「あっ、顔写っても大丈夫ですか?」

「あぁ……避けたいかな」

「でしたらこの仮面をお使いください」


顔を覆う仮面を渡される

(これなら確かに見えないけど……視界どうだろ)

仮面というのは顔を隠す為の物、見えるようにはしてあるがそれでも視界が狭まる

仮面を付ける

視界を遮らない、これなら問題なく動ける


「大丈夫ですか?」

「これなら問題ないかな」

「それでは配信始めます」


バックから小型のドローンを複数飛ばす

ドローンは周囲の景色に擬態して静かに飛んでいる

(ドローンほぼ無音でしっかり見ないと何処にあるか分からない……凄いな)


「皆さんこんばんは天音チャンネルです。今日は3級ダンジョンに行きます」


夜中なのに人が集まっている

(人気配信者だもんな)

女性探索者は少ない、それも配信者となればごく一部

そうなれば人気も集中する


『そこって前のダンジョンじゃん!』

『行けるの? 誰かいる?』

『死にかけたのにまた行くのか』

『あの人出る?』

『出るかな』

『ワクワク』


「今回は前回助けて貰ったスーツの探索者の護衛付きです。たった1人で3級ダンジョンを潜れる実力者です」


『強っ』

『まじかよ』

『レイさんと同じかぁ』

『シズクちゃんと言いすげぇな探索者運?』

『タッグ組むの?』


「いえ、今日は協力して貰えたので」


『てかなんで夜に?』

『こんな真っ暗な時間に』

『ゲリラだしなぁ。もっと早くはできなかったの?』

『真夜中~やっぱり人少ないねぇ』


「協力者は忙しくて遅くなってしまいました。まぁアーカイブは残すので大丈夫! あっこの人です」


ドローンの映像を切替える

仮面をつけた蓮二が配信に映る

(手でも振った方がいいのかな? いやでもうーん)

考えた結果何もせずに突っ立っている


『忙しい人かァ』

『スーツ……もしかして仕事終わり?』

『今!?』

『いやキャラ付けでしょ流石に……』

『仕事終わりで戦える体力あるならやばいっしょ』

『交代制かも』

『残業じゃね?』

『あぁ、中番の可能性はあるな』


「特定みたいな事はストップ、これから中ボスのエリアの前まで行きます」


2人はダンジョンに潜る


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