も、もしかして俺転生しちゃった!?
私の初めて、♡処女作になっております。
至らない点しかありませんが、楽しく書いていく事をモットーにやっていきます。
温かい目で見て下さい。ここ重要(^^)v
何卒よろしくお願い致します。
梅雨が明け、少し湿った空気に強い日射しがいつもの通学路に差し掛かる。
ちらほらと学生達が登校しているのが見える。
それは一瞬の出来事だった。
通学路は大きな影に覆われる。
大きなエンジン音とその巨大な影の正体に登校中の学生や、サラリーマンは足を止めている。
誰も動こうとはしなかった。いや、動けなかった。
地上に向けて降下している飛行機が物凄いスピードで迫ってきているからだ。
自分はこの時、死ぬのだと直感で理解した。
だからこそ、最後にこんな言葉が出たのかもしれない。
「昨日の深夜アニメ録画がじゃなくて、見とけば良かった」
そして、自分 山田隼人は17歳の若さで生涯を終えた。
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「メロイクパロディンス」
「タイパスメロス」
「ケイスケホンダ」
「カメロキメロ」
「!?」
頭の中で聞こえた音はなんの音かを理解できなかった
が、違う国の言語のようにも聞こえた。
「なんだ?何が起きた?何も見えない!」
「ああ、そうだった、飛行機をあんな間近で見たの初めてだったな」
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彼は、沢山のおもちゃが散らばった部屋で、目を開いた。
黄金色に輝く髪が胸まで降りている色白の女性がこちらを除いて何か語りかけているようだ。
「パルタミアソルトアッシュマン」
(なんだこの綺麗な女性は、、そもそも何を言っているんだ?)
(この顔立ち日本人?では無いようだな)
優しい顔で見つめる女性は、自分を持ち上げた。
「!?」
一瞬何が起きたか分からなかった。その女性の華奢な腕で簡単に自分が持ち上げられたからだ。
(今思えばこの女性大きくないか?え、待って!食べられるのか!?)
言葉を話そうとすると、呂律が回らない自分に驚く。必死に言葉を伝えたいのに自然と涙が込み上げる。
「オギャーオギャー」
この時、自分が赤子になっていた事に気づく。そして生まれ変わった事にも気づいた。泣き止んだ後、現代に親しい物が無く、どちらかと言うと中世ヨーロッパ風に近かった。
(も、もしかして俺異世界転生しちゃった?)
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バンッ!
鉄球が地面に落ちた様な音が響く。
俺はこの音を聞くといつも笑顔になる。
母さんが帰ってくる度このどでかい音が響くからだ。
母さんが俺を外に連れ出してくれた時に、このどでかい音の正体を知った。
それは、家の雰囲気に合わない様な鉄の分厚い玄関の扉だった。
見ただけで分かる。前世の俺では絶対に開けられないであろう扉だ。
なぜこの様な扉になっているかは分からない。
しかし、俺は赤子になってから、なんだかんだ8ヶ月が過ぎ、その中で分かった事は4つある。
1つ目、母さんはどこの国でも有名になれるくらいの美人だ。
2つ目、この家は広過ぎて、赤子の俺の体では、まだ全ての部屋を回ることはできないという事だ。
3つ目、父さんと母さんは、俺が生まれてから一度も会っていないという事だ。
4つ目、この8ヶ月で言葉の文法がなんとなく分かり始めた事だ。発音は日本語寄りで、文法は英語で主語がきたら動詞がくる形だ。
もしかして、もうこの世にいないのかと思った事もあったがそれは違ったらしい。
父さんと母さんは、元冒険者で凄腕だったのもあり、他の家よりも裕福である事が頷ける。
よく母さんは僕が寝る前に父さんのお話をしてくれる。ほとんど母さんの惚気話しだが、時々冒険者の頃のお話をしてくる事に胸を躍らせた。
父さんがいない理由は、冒険者のクエストで遠くの国へ行っているからで、最初に思っていた状況ではなかった事にほっとした自分がいる。
現世の俺には両親がいなかった。俺を育ててくれたのは当時、教会の玄関に捨てられていた俺を拾ってくれた優しいシスターだった。だからこそ、親の温もりはとても心地いいと感じてしまう。
そして、母さんは時々手から炎を出したら水を出したりする姿を見る事がある。そう、魔法。
俺は現世から憧れていた魔法だった。ラノベやアニメでしか見たことがなかった魔法がここでは当たり前に使われているからだ。将来俺は、絶対魔法使いになると決心したのだ。
しかし、俺は現世ではやろうと決めた事をやり遂げた事が一度もない。小学生の頃、周りの友達がやっていたサッカーを始めた。始めてすぐ、友達より覚えの早い俺は優越感に浸っていたが、段々と友達との差が開く事で辞めてしまった。
中学では、dスポーツが流行り始め、ゲームが得意だった俺は、賞金目当てでプロを目指したが、上には上がいると気づき途中で投げ出してしまった。
だが、現世で憧れていた魔法!更に赤ちゃんからのスタート!誰にも追いつけないスピードで勉強し、鍛錬し続ける事で自分を惨めに思うことはなくなる!
だからこそ!この世界で俺は究極の魔法使いになれる!
という事で俺は手始めに、8ヶ月間で、この世界の言語をある程度覚える事ができた。これからはこの世界の魔法を覚えていこうと思う。
母さんと父さんが凄腕冒険者と言うこともあって、我が家には、魔法の書や、剣術の書、戦闘に役立ちそうな本が読み切れるか分からないほど揃っているだろう。
「こぉれぁあ、ぁあう(どの本かな〜)」
しかし、気がついた事に言語をある程度覚えたが、文字は理解していなかった。
正直どれが何の本か分からず挿絵もなく文字がぎっしり書かれている為、困っていた。魔法の本を探す事に集中しすぎた俺は背後にいる母に気がつかなかった。
「アル君〜どうしたの?本が読みたいのかな〜?」
俺の名前を呼んだ母は、穏やかな表情でこちらの様子を伺っていた。俺は、山田 隼人ではなく、転生して新しくアルトと名付けられた。平民の為、苗字はないが、母さんは俺のことをアルトではなく愛称でアル君と呼んでいる。
「だぁー(やばい怒られる)」
そう思って口語化はできてないが、幼さながらにその表情は、母さんに伝わったのだろう。
しかし、思っていた反応とは違い母さんは喜んで俺が両手で掴んでいる本を優しく掴んだ。
「魔法の書Ⅳか〜うーんアル君にはまだ早いよ〜?」
母さんは少し困った顔で俺を見ているが、俺は早く魔法が使える様になりたかった。だからこそ、ここは赤坊らしく駄々をこねる作戦にでる。
「ダァー!!(嫌だ嫌だ!)
必死な俺の訴えに、母さんはため息を吐くがまたいつもの笑顔に戻り俺の目線に合わせる様にしゃがんだ。
「分かったよ〜そんな悲しそうな顔をしないでね?お母さんも悲しくなっちゃう。だけど、魔法の書Ⅳはアル君には早いから、入門から始めようね!寝る前に読み聞かせてあげるね〜」
母さんを悲しませた事に少し罪悪感は残るが、それでもこれで魔法を知る事ができる!それに文字も覚えよう!ありがとう!!心の底から優しい母さんに感謝した!
「ダァ!(ありがとう!)」
アルトの笑顔は太陽の陽射しの様に明るかった。
ご愛読ありがとうございました!
これにて、時の超越者〜異世界転生したら時を戻す力を手に入れたので、金儲けの為に使いまくるが、デメリットに気づかなかった件についてを終了させて頂きます!
次回も続きますからね_:(´ཀ`」