旦那ちゃんと嫁ちゃんの豆まき
旦那ちゃんと嫁ちゃんが豆まきします。
今日は節分、旦那ちゃんは落花生を買って家での豆まきを計画します。
「嫁ちゃん、今日は節分だよ」
「そうだね」
「豆まきしようか」
「そうねぇ、今年一年いいことありますように」
「おう!」
「ところで、どっちが鬼になる」
「そりゃ」
「旦那ちゃんね」
「どっちかと言ったら鬼よ・・・め・・・」
「何か言った」
「・・・いいえ」
かくして、はじまった豆まき。
「鬼は外~福は内」
嫁ちゃんは豆をまきます。
「効かぬ、退かぬ、媚びぬ、怯まぬ、顧みぬ、畏れぬ、逃げぬ、負けぬ!」
今回の旦那ちゃんは、直撃する落花生をものともせず、嫁ちゃんに迫ります。
「うりゃっ!うりゃ!」
本気で投げつける嫁ちゃんです。
「いたっ!いたいっ!本気でするな」
「鬼は外っ!」
「豆よこせーっ!」
「豆まいてるよ」
「その豆ではないっ・・・お前の・・・」
「言わせねぇよ!」
嫁ちゃんは、旦那ちゃんの股間に落花生を集中して当てます。
「鬼は外っ!鬼は外ッ!」
「あふっ!」
旦那ちゃんの股間に無数の落花生が投げつけられました。
「福は内!鬼は外!」
「こりゃ、かなわんバイ!」
旦那ちゃんは玄関の扉を開け、外に飛び出します。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
嫁ちゃんは気がつきました。
「・・・・・・!!!旦那ちゃん、下っ、下履いてなーいっ」
嫁ちゃんがマンションのベランダから下を見ると、走る旦那ちゃんの姿が暗がりの電灯のもと見えました。
ほどなくして、サイレンの音がします。
ウ~ウ~ウ~っ!
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
「ふー、危機一髪」
旦那ちゃんは涼しい顔で帰って来ました。
「大丈夫だった?」
「ふ、誰も俺のモノ(小さすぎて)気づかなかった」
「・・・ああね」
嫁ちゃんは納得して頷きました。
ちゃん、ちゃん。
旦那ちゃんは嫁ちゃんのない胸に抱かれ泣きました。
それは嘆き、悲しみ、節分の夜に男の叫びがこだまします。
「大きなイ〇モツくださいっ!」
「そのネタ、とぶ〇っく!」
おあとがよろしいようで。
今年はいっぱい福が来るといいですね。