袖詰めに挑戦しよう
裾上げは覚えた。
次に挑戦するのは袖詰めだ。
ってことで材料はアルマーニのデニムジャケット、100円。
サイズがXLのせいか入札が入ってなくて100円で落札できました。お直しの練習用だからXLでもいいのさ。
着てみると、うん袖が10センチくらい長いね。
ほんとイタリア人ってのは手足長いなあ。
みんな何がよくてアルマーニ着てるんだろな、なかには普通に着こなせる人もいるだろうけど、大変の日本人はシルエットが変になるだろうになあ。
ジャケットの袖が合ってないと立って自然に腕を下げた時、袖に皺がよって変になるのよな。
所詮デニムジャケット、楽勝だぜ、と思っていたのよ。そしたらこいつ生地がデニムなだけで縫製はテーラードジャケットだわ。
裏地もついてるし。
うわ、くそめんどくせ。
しかも袖口は本切羽(飾りボタンじゃなくて、ボタン外すと袖口開ける奴)だし。
こんなん詰めて再現できるか!
肩から袖を外して肩から詰めようかとも思ったがそれはそれで変になりそうな。
10センチ詰めるとちょうど本切羽の部分なくなるくらいか。
袖口の表情変わるけど、本切羽なくすか。
切ります。
その前に裏地があるので、裏地も一緒に切らないように袖口ばらします。
リッパーで糸を切っていくんだけど、中表、中縫いの連続でうんざりする。
なるほど、ジャケットの袖つくる時は袖口を中表、中縫いで縫っていってひっくり返すのな。
ここらは縫製手順を見るよりばらしていく方が感覚的に理解できるな。
やけに糸が切れないなあと思っていたら、袖口をかっちり仕上げるために糊で固めてあるし。
更にばらしていくと裏地と表地を2センチくらいの帯で繋いである。
???と思ったが、ああ、裏地がずれないようにかつ動きを妨げないように繋いであるのな、と。
ソーイングビーで裏地は余裕を持たせないと表地を引っ張ると学習した俺にはそれくらいお見通しよ。
さてどうしようかな。
デニムジャケットだしと割りきって、袖口に縫い目作ってもいいけど、こいつデニムジャケットのふりしたテーラードジャケットなのよな。
ふうむ。
よし縫わない。
中表や中縫いしようと思うから手順が面倒で悩ましいのであって、ボンドでくっつけてしまえば悩むことはない。
裁縫上手は偉大だな。
ボンドは使いどころではまじ便利。
ボンド使わないで縫い目を出さないようにと思うと肘辺りの裏地開いてそこから袖を引っ張りだして袖口中縫いして戻して裏地閉じてと果てしなく面倒くさい。
それがボンドなら縫ってアイロンするだけ。
しかも素人があれこれ縫うより仕上がりはボンドのが綺麗!
使いどころよな。
裏地も余裕持って切って、(表地と一緒に切ると裏地に余裕がなくなるので、別に切らねばならん)
折り返した表地のボタンホールが隠れるように被せてまち針で止めたら、あとはひたすら手縫い!
縫い目が表にでないように生地をすくって地味に縫う。
いくらミシンが万能でもすくい縫いはできんからなあ。
で相変わらず手縫いが下手。
裏地に余裕持たせてるから、きっちり押さえて縫っているつもりがずるずるとずれていく。
なんてこった。
そこで直さないで、袖の中なんて見えないからいいやで縫ってしまうから上達しないのだろうけど。
ちくちくちくちく。
ミシン糸で手縫いしたらめちゃ絡んだり引っ掛かったりしたけど、手縫い糸だとそんなことはないねえ。
やっぱ違うねえ。
ちくちくちくちく。
完成!
自分でやると量販系の服屋で裾上げはやっていても袖詰めはやっていない理由がよくわかる。
面倒臭さが違う。
とても量販系ではやってられん。
でも、袖をきっちり合わせるとシルエットが綺麗なので、直せるなら直した方がいいぞ。
あとアルマーニの名前入りのボタンが8個余ったんだが、
安いシャツにボタンとタグ剥ぎ取ってつけて古着屋に持っていったら、古着屋はそれを判別できるんかねえ。
できないような気もする。
まあ、買った奴もさすがアルマーニと着るような気がするし、問題はないのかな?