神様と妹は、合いません!
日が暮れ。辺りは、闇に覆われ、木の隙間から、月の光が垣間見える。沈黙と、化していた。
「ユグドラシルってまだなのか?結構歩いたぞ・・・悠!早くしろ!」
悠は、さっきの戦いで完全に疲れ切っていた。
「流石に無理ですよ。さっき戦ったばっかなんですから・・・」
そう言った瞬間、ビラルが背負っていた、女を落としこっちを見た。
「あいつら、1匹にも勝てないのに・・・お前、そんなこと言うんだ〜へーせっかく私が倒してやったのにな〜」
(聞こえないから、言ってやる〜まだこの体に慣れてないから勝てなかったんだ〜ビラルさん神様だから、強いんだーーー!!!)
心の中で目一杯叫んだ。
「お前、今絶対私の悪口言ったな?なら、仕方ないな。ちょっと休憩するぞ。休憩したら、お前が強くなるまで鍛えてやろう・・・死んでも、知らないから。ちょっと剣を貸せ!」
剣を貸すと横に大きく振り回した。すると、周りの木が全て倒れ、空間が出来た。
「少しくらい空間があった方がいいだろ?鍛えるまで2時間待つから、そいつらの状態とか見てろ。ここら辺に回復魔法展開しといてやるから。」
「・・・はい!」
(やっぱりビラルさんは、気は強いが、僕に優しくしてくれる。)
と思いながら、レヴィ達の方に近づいて状態を確認した、レヴィの状態を見た瞬間目が開いた。
「お兄ちゃ〜ん」
開いた瞬間に飛びついてきた。
「レヴィおはよう!」
ビラルが悠達の方に来た。
「悠。このちんちくりん起きたのか。それは、よかったな重いやつが1人減ったな・・・」
レヴィは、ビラルの方に近づいた。
「私は、ちんちくりんじゃなーーーーい!」
と言いながら、ビラルの頬っぺを引っ張った。
「や・・・やふぇ〜ろ!ひんひくりん。わひゃゃしは、かみひゃまだぞ!」
悠を投げた。
(何故?僕なの?2人の喧嘩じゃないの〜〜)
木に当たった。
「ビラルさん!それは、酷いですよ!」
レヴィは、悠の耳を引っ張った。
「れ・・・レヴィは・・・まだ子供だから・・・まだでっかくなるもん!大人になったら、勝つもん!あなたなんてもう・・・おばあちゃんのクセに〜〜!!べーー」
ビラルは、剣を持った。
「アハハ・・・大人のお・ね・え・さ・ん・・・でょ?」
ビラルの目の色がかわった。悠は、何かを察した。
「れ・・・レヴィ。や・・・ヤバいぞ・・・逃げるぞ!!」
悠は、レヴィを背負い逃げた。
「悠くん。その娘を渡そうか・・・?さらに、小さくしてあげるから・・・」
目が赤く光し、鬼の形相でこっちに向かってきた。
レヴィは、悠の耳を引っ張っていた。
「お兄ちゃん!私は、ちんちくりんじゃなくて、まだ、成長してないだけでしょ?聞いてる?お兄ちゃ〜〜ん!!」
悠は、まだ疲れており、すぐに追いつかれそうだった。
「レヴィ。今ビラルさんは、なにか違う!だから、小さいとか気にしてたら・・・死ぬ!」
その先には、少し森とは、違う匂いがした。
(そっか・・・獣みたいなものだから、嗅覚が前より良くなってるのか。)
「ビラルさん。この先は、多分、ユグドラシルです!だから、1回怒りを抑えてください。」
それでも、ビラルは、聞く耳を持たずこっちに近づいてきた。
「レヴィ!この先は、多分ユグドラシルだ。飛ばすよ!ビラルさんは、僕が止めるから・・・」
悠は、走るのをやめ、後ろを向いた。
(これに賭けるしかないか・・・)
悠は、レヴィを匂いがする方に投げた。
「お兄ちゃ〜〜〜〜〜〜〜ん!!」
(僕は・・・こんな所で死ぬのかな〜?)
「アハハ・・・悠、お前如きにこの私は、止められんぞ。他のやつに殺られる前に私が手を下して、やろう!!」
悠は、覚悟を決めてビラルの方に走り出した。
「ビラルさん。これで終わりにします!!」
剣を振り下ろす瞬間にサイドステップをしビラルの足を引っ掛けた。
「悠のくせによく考えたな・・・だが、甘いぞ!ご褒美に耳だけで勘弁してやろう。」
(なんでーー!?何故僕の耳なの?ビラルさんも、僕の耳に恨みでもあるの?でも、これで止まった?)
ビラルは受け身をとり、悠の左耳の毛が綺麗に切られた。
「痛った〜〜い」
ビラルは、悠の耳の毛を切ったら、元に戻った。
「あぁあ〜〜〜スッキリした〜!すまんな。お前まで巻き込んで、だが、次会ったら・・・天界につれてってやる!」
レヴィは、悠に向かって走ってきた。
(レヴィーー!!タイミング〜〜やっと治まったのに・・・)
「お兄ちゃ〜〜〜ん!ユグドラシルあったよ〜〜早く行こ!」
後ろで殺気が漏れでているのを感じた。
「おい・・・娘・・・こ・・・今回は・・・ゆ・・・許してやろう・・・私は、神だからな・・・」
殺気が治まった。
(ビラルさんも耐えてるんだな・・・でも、レヴィがビラルさんに何か言ったら・・・僕も、一緒に・・・上行きだな。)
悠は、レヴィの方に行き何かを囁いた。
「ビラルさん、ごめんなさい。レヴィは、ちょっと大っきいのがいいな〜って思い、あんなことを言っちゃいました・・・ってお兄ちゃんがそう言えば、意外に優しいから許してくれるよって言ってました!」
後ろから、さっきよりも、大きい殺気を感じた。
「び・・・ビラルさん?こうしないとまた・・・さっきみたいになちゃうんで・・・やっぱり、目上の人は、敬わないといけないんで・・・あっ・・・」
振り向くと・・・目が赤くなっていた。
「アハハ・・・それじゃあ・・・目上の人を敬うか〜ってことは、お前もそう思ってるんだな?」
「やっ・・・やめてく・・・くださーーーーーい!!」
後退するが足を掴まれた。
「「「あぁあああああああ」」」
沈黙だった、森に悠の悲鳴が響いた。
「確か、この先がユグドラシルだったな?」
悠にそう聞いた。
「・・・そうだと思いますよ。この森と違う匂いが少しするんで、もうすぐ・・・着くんだぁ〜どんなところなのかな・・・そうだ。レヴィにどんなところか聞こうとしてたんだった。」
レヴィは、そんなことは、聞かずに悠の耳を触ろうとしてた。
「毛が・・・無くなってる!お兄ちゃんその耳触らせて〜〜!!」
悠は、立ち上がり鬼から逃げるように逃げた。
「レヴィーーやめてーーレヴィは、絶対に耳を引っ張るでしょ?まだヒリヒリするから引っ張ったら・・・さらに、痛くなる!」
逃げるてるうちに目の前に何か柔らかいものが当たった。
「これは・・・事故であって・・・故意に触ったわけじゃないんですよ!」
「分かったてる!でも、女の胸を触るなんてな・・・変態君には、ユグドラシルを偵察してきてもおうか・・・」
手の平に魔方陣が描かれ、高質力の魔力が溜められた。
「えっ!?ちょ・・・ちょっと待ってください・・・なんで魔法陣が?もしかして・・・」
ビラルは、笑顔で悠を前に向かせ、背中に手を当てて崖の方におした。
「じゃあな!死んだら、ゴメンな!剣は、一様持ってろ。あっ、でも、着地する時に剣が当たって死ぬかもな・・・バイバイお兄ちゃん!」
そう告げた瞬間に魔法陣から風が出てきて悠は、ユグドラシルの方に飛ばされた。
「ビラルさーーーーーん!!レヴィ助けてーーー!!!どうして、今日は、こんなにも、叫ばなきゃいけないのーーー!!!」