3.人狼ゲーム③
〈堀桜視点〉[私立星葉学園図書館]
私こと堀桜は双子の兄の堀遥とともに学園の図書館に来ていた。
私は、未だにこのゲームが起きていることをしんじられていない。
だが、信じるしかないのだということもわかっている。
私の人狼ゲームでの役職は子狐。
ピエロの手紙曰くこの役職は、後々重要になってくるらしい。
なんか、私が人狼に襲われた時に妖狐へ覚醒させるのが魔法使いと書いてあった。
妖狐死亡時に自動的に妖狐へ覚醒させるのも魔法使い。
魔法使いの判断によってはいきなり妖狐にさせられる可能性もあるらしい。
つまり、子狐と魔法使いは一心同体だ。
「なぁ、桜。この人狼ゲームどうなると思う?」
遥兄が真剣な顔で私に質問してきた。
遥兄の真剣な表情なんて始めてみる。
「うーん、わからない。けれど人狼に襲われたらここでの学園生活は終わるね。だから、勝ちたい。だから、このゲームに勝たなければならないと思ってる」
「ふーん、そうなんだ。それは俺も同じだ。これは勝たなければならない。あ、お前に俺の役職教えてなかったよな。俺の役職は、背徳者だ」
遥兄はいきなり私に役職を明かしてきた。
役職ってこんな簡単に、教えていいものなのだろうか。
わからないけれど、遥兄も教えてくれたんだし、私も教えることにした。
「ふーん、そうなんだ。じゃあ、私と同じ陣営だね。私は子狐。魔法使いと一心同体とも言える子狐」
「へー、お前は子狐か。じゃあ俺らは仲間だな!よかった、桜が仲間じゃなかったらどうしようかと思った」
「うん、私も安心した。とりあえず、時間はあまりないから早く人狼ゲームについて調べよう」
「そうだな。とりあえず、俺はあ〜な行の本を調べるから、桜はは〜わ行の本を調べてくれ。人狼ゲームに関する本があったらどこかの机に置いてくれ」
「わかった。お互いに7冊以上見つかったらそこの席に集まるってことで」
「了解、じゃあ始めよう!」
そう遥兄が言ったから私は早速動き出すことにした。
***
30分後、私達は席に座った。
案外早く見つけられたから、情報交換もできる。
すると、遥兄が話しかけてきた。
「さてと、情報交換と行くか。とりあえず俺からの紹介でいいか?」
「ん、いいよ」
「ありがと、俺が見つけた本は全部で8冊だ。特に、「人狼ゲーム役職一覧」という本と、「人狼ゲーム時間ルール」という本は有力な情報が書いてあるはずだ」
遥兄は、「人狼ゲーム役職一覧」という本を手にとって、ページをめくった。
1ページ目と2ページ目にはピエロからの手紙だと思われるものが貼ってあった。
『ハロー!
この本を見つけた君は、とっても幸運な上にすっごい頭いいね!
正直尊敬しちゃうなぁ。
さてさて、この本の内容の話をしなくちゃだね。
この本には、今回の人狼ゲームの役職一覧だよ。
この中には、他の人には伝えていない、とっても有力な情報も載っているから、見逃さずに読むことだね。
また、その役職を持っている人のヒントも載っているからそこも見逃さずにね!
これをどの陣営が読んでるかは知らんけど、まあがんばれよ、若いのよ!
んじゃ、まったね〜☆』
「な、なんか変な文章だったね、遥兄」
「あ、ああ。そうだな、とりあえずこの本を読むか」
そう言った遥兄はページをめくった。
そして、そのページを読もうとした遥兄は、目を見開いて固まった。
「は、遥兄?どうしたの?」
そう呼びかけても、返事がないから私自身がその本を読もうとした。
そして、読んだ途端私も遥兄のような衝撃が走った。
そう、この本のには「この人狼ゲーム揺るがす、「人狼」の役職の秘密が書いてあったから…。
今回は、役職のことについては書けませんでした。
申し訳ございません(汗)