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Touch.

作者: 雪つむじ

触りのいいのが


いいらしい


そう言って

君がくるまっているブランケットは

確かにとても触りが良くて

暖かく暖かく

優しく君を

包んでくれる


そんな暖かさの中で

まどろむ君の脳裏には

いったいどんな幸せな

景色が映っているのかと

思うと僕はやるせなくて

何かにつけては話しかけて

君を独り占めにしようという

その世界の邪魔をする


優しい言葉をかけるよりも

ほっぺをつねってあげた方が

なんだか触れ合っているという

実感がわいてしまって

おやすみという言葉よりも

そのブランケットをはぎ取って

君をゴロゴロと転がして


触りを楽しむだけよりも

いっそ歯型を付けてしまって


近付いて香りをかいで


その方が

触りがいいんじゃないのかいなんて

気がするのは嘘なんだろうか

ありがとうございました。

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