第6章 東域
第6章 東域
第1話 中国
トーヤとミサラを中国へ派遣した。
護衛はオーシだ。
テレポーターのモシンが同行する。
連絡役として、ランサも付いて行った。
大阪で解放した異なる欠片の言葉に嘘はないようだ。
東京の5倍くらいの欠片がいる。
中国は広い。
彼らは、北京に3割くらいを残し、他は分散しているようだ。
作戦は、東京制圧時と同じだ。
北京を制圧した。
リーダーは逃げたようだが、比較的簡単に北京は陥落した。
各方面に戦線は広げられた。
第2話 東方
中国は、陥落した。
リーダーも捕らえた。
リーダーが語る。
「東方は、護られている」
「西側は、ギザとバベルによって」
「東側は、かつてのムーの何かによって」
「西方は、悪魔の住処だ」
「お前達が西方に向かうのは自由だが、気を付けるがいい」
「強大な敵が待ち構えている」
「我らは疲れた」
「できるなら、基のところへ還して欲しい」
インド、東南アジア、中東の欠片も還って行った。
チベットは、結界を解いた。
命鎮の主神殿で儀式が行われた。
サムシには、『恩智の布』を。
クモリには、『混乱の網』を。
時は、2034年。
第3話 仲間(1)
2033年には、バベルで目覚めた欠片が儀式を行なった。
ロンジには、『平穏の柱』を。
ツガサには、『集積の鏝』を。
シラエには、『複合の笠』を。
ランカには、『瞬発の矢』を。
ロンジは、立案者だ。
ツガサは、立案者だ。
他の欠片に精神エネルギーを補充できる。
シラエは、複数の欠片を合体させる事ができる。
ランカは、念動力者だ。
物質を精神エネルギーに変換し、矢として放つ。
第4話 遺伝子の操作
ネントとシルクは、命と精神と肉体の考察を行なっていた。
精神エネルギーだけで物質世界を制御する事は特例だ。
精神と肉体は、運命共同体らしき事も解ってきた。
一方が滅びると、ほどなくもう一方も滅びる。
残るのは、命だけだ。
肉体の根源は遺伝子のようだ。
ミチヤは遺伝子の操作を禁止した。
何故なら、解らないものを更に解らなくするからだ。
また、遺伝子の操作が何を引き起こすのかも解らなかった。
人々の社会構築は、遅々として進まなかった。
だが、精神は安定してきている。
第5話 ギザ(1)
ギザには、シンクらの結界もウエーブ・フィールドも張ることが出来なかった。
ギザには、独自の防衛システムがあるらしい。
ナムラは、1つのピラミッドの機構を説明した。
このピラミッドは、『狭間のカーテン』を発生しているのだ。
このカーテンは、東と西を遮るために造られた。
このカーテンを抜けて西方の命の欠片が、通ることは出来ない。
欠片を選別する機能を持つ。
このカーテンの発生エネルギーは、未知だった。
もう1つのピラミッドは、多くの罠を仕掛ける。
侵入者を、敵あるいは未知のものと判断した時作動する。
結界内に閉じ込めて自由を奪う。
多くの未知の機構が隠されているようだ。
科学者達の注目を集めた。
第6話 ギザ(2)
最後のピラミッドは、『命の神殿』と呼ばれていた。
数多くの欠片達が眠る墓所だ。
人々が不治の病にかかると、この神殿に祈りを捧げた。
治癒の機構も所有する。
バベルにもピラミッドと同じような機構があるらしい。
何片かのものが、調査隊を組みこの内部に入った。
ここで第3の目覚めを得た。
彼らは、命・精神・肉体を分離する術を知った。
ナムラ、ケリンは何度もこの内部に出入りしていたが、
このような経験は無かった。
目覚めには、順番があるのだろうか?
ナムラとケリンは、儀式を行うために命鎮に赴いた。
宝器を得るためだ。
ナムラには、『洞察の札』を。
ケリンには、『約束の瓶』を。
18の欠片が揺らぎ、産声をあげた。
産声をあげた欠片は、命鎮に送られた。
時は、2035年。
第7話 仲間(2)
時は、2035年。
エジプトで目覚めた欠片が儀式を行なった。
キリンには、『鉄壁の幕』を。
トータには、『先導の蓑』を。
ニシキには、『隠蔽の煙』を。
キリンは、結界者だった。
前方180度にのみ結界を張れた。
強度はシンクのそれを越えた。
トータは、指揮者だった。
ニシキは、立案者だった。
第8話 新エネルギー
ドンガは、ギザで妙な石を発見した。
この石は、未知のエネルギーを発していた。
石自体が未知の物質でもある。
後にそれは、D6と呼ばれる。
第9話 精神エネルギー
ネントとシルクも、ギザから発見をした。
精神エネルギーと関係あるようだ。
後にそれは、D2と呼ばれる。
第10話 防御体制
欠片達の数が増え、指揮系統を作らなければならない。
最高決定機関を、判断者、立案者、裁定者、そしてクラサとした。
そして、科学者の長をシルクとした。
他のものは、直属とした。
リーダーは、ミチヤとした。
決定の基本は、全員一致だ。
防御体制は、西をギザとバベル、東を命鎮とした。
ギザとバベルは、命鎮と同じように古の知恵が詰まっている。
もう一箇所あるはずだ。
人々は、自らの力で社会を構成し始めていた。
この時、訪問者があった。
モンゴルから来たという。
何か異変が起きているらしい。
時は、2036年。