第12章 開発
第12章 開発
第1話 D7
D7は、何かを放出していた。
放出したものを捕える事ができなかった。
結界者が呼ばれた。
結界者は素粒子規模の結界を張った。
放出されたものは、結界内を飛び回った。
結界を縮小させ放出されたものを捕まえた。
しかし、放出されたものは波となりすり抜けようとする。
この放出されたものは、自ら亜空間を作り出し空間を移動する。
亜空間が空間を移動する時、時間の影響は受けない。
時間の影響を受けるのは、亜空間が内部に持つ質量だ。
つまり、亜空間が含む質量によって移動時間が決まる。
質量0の時は、亜空間は通常空間にとり込まれる。
質量がある一定の値をとる時、移動速度は光速と同じになる。
この一定の値を光速境界質量と呼んだ。
光速境界質量より小さいものは、光速より速くなる。
放出されたものをD7Cと呼ぶ事にした。
D7Cをキャッチする装置が開発された。
キャッチという表現は、適切ではない。
感知し、消滅させる事ができた。
D7に特定の波動エネルギーを当てるとD7Cは、周波数を変えた。
後にD8がこのD7Cを遮断する事が解る。
この応用で高速通信技術の開発が期待された。
第2話 未知の物質
陽子、中性子は3つのクォ‐クで構成される。
ダイバリオンは6つのクォ‐クで構成される。
物質は、3の倍数のクォ‐クで構成される。
理由は、1個のクォ‐クの電荷の分母が3だからだ。
クォ‐クは現在6種類が発見されている。
クォ‐クの電荷の分母に対する分子は、±1か±2だ。
自然界では、整数の電荷のみの存在が許される。
これがクォ‐クが3の倍数個で物質を構成する理由だ。
未知の物質の可能性は2つある。
陽子と中性子、ダイバリオンを構成するクォ‐クの種類を替える。
3の倍数9個、12個...のクォ‐クで構成されるバリオン系粒子を作る。
電子などが属するレプトン系の素粒子は、バリオン系粒子に依存する。
現在の科学力では、ここまでが予測できる限界である。
第3話 人類(1)
人類の中にも、細胞リサイクル遺伝子を発現するものが現れた。
それは、ムーで最高レベルの大学での講義中の事だった。
未だ15歳の少年が、講師に向けてD7の仮説を話し始めた。
この時、D7は開発に入ったばかりだった。
講師には何を話されているのか理解できない。
教授のところに連れて行った。
教授にも理解できない。
その少年は、医学研究所で検査を受けた。
細胞リサイクル遺伝子が発現している。
驚くべき事に、脳の活性化が異常に進んでいる。
その少年は、『鎮也』といった。
彼は、D7の開発に参加した。
後に、『鎮也』はミチヤの後を継ぐ事になる。
第4話 D8
D8が開発された。
D8は、フィールドを構築した。
既知の物質の通り抜けはできなかった。
エネルギー、波も同様だ。
光さえも跳ね返した。
欠片達の精神エネルギーも干渉できない。
精神がダイバリオンと関係している事が確定的になった。
ダイバリオンは、精神に干渉したり遮断したりする。
精神を構成するのは、未知の物質かもしれない。
『命』は「命の泉」に辿り着けば、何か解るかもしれない。
D8によるムーと地球の保護フィールドが開発されて行った。
D7Cも通り抜けできない。
亜空間内部にエネルギーを持つため通り抜けできないのだ。
これを利用して、指向性の通信装置が開発された。
『SDC』装置と呼ばれた。
現在の科学では、何処まで、どのくらいの速度で通信できるか計測不能だ。
第5話 人類(2)
日本では、騒ぎが起きていた。
未来を予言する少女がいるという。
彼女は、『未久』といった。
未だ13歳だ。
彼女は、近未来の事を予言する。
彼女は、医学研究所で検査を受けた。
細胞リサイクル遺伝子が発現している。
後に、『未久』はクラサの後を継ぐ事になる。
鎮也との出会いは、未だ先になる。
第6話 宇宙船
太陽内部の探索が計画されていた。
宇宙船が作られた。
ゲートでは、太陽系内部から物質を運べない。
太陽系内部から物質を運ぶためには、宇宙船が最も効率がいい。
動力は、D6融合炉を小型化したものが使われた。
母体は、D4Cで造られた。
通信は、SDC装置によった。
操舵は、D5A装置を使った。
制御は、人工知能『ルナ』が担当した。
制御は、ルナがするため乗員は1人で済んだ。
物質回収機器とロボットを積んで太陽に向かった。
第7話 太陽
太陽の内部には、未知のクォ‐ク『チャーム』があった。
ストレンジクォ‐クは無尽蔵といえるくらいあった。
太陽の近くまでは、ゲートを使った。
D4Cは、微塵も揺らがなかった。
耐熱性が実証された。
SDC装置は瞬時に地球に通信ができた。
D5A装置の操舵性は改良が必要だ。
細かい部分がうまくできない。
機動性も悪い。
これでは敵と遭遇した時、回避できない。
「命の泉」に向けてのテスト飛行も兼ねていた。
テスト飛行は、多くの成果、問題を与えてくれた。
第8話 チャーム
現在知られているクォ‐クは6種類ある。
自然界での存在が確認されているのは、3種類だけだった。
4種類目チャームが確認された。
クォ‐クは次の6種類だ。
アップ(電荷+2/3)(質量約2)
ダウン(電荷-1/3)(質量約4)
チャーム(電荷+2/3)(質量約1,300)
ストレンジ(電荷-1/3)(質量約100)
トップ(電荷+2/3)(質量約173,000)
ボトム(電荷-1/3)(質量約4,200)
今回の太陽への飛行で上の4つまで自然界での確認がされた。
質量はエネルギーに相当する。
これらを3の倍数個の組み合わせで電荷が0か整数にする。
そうすれば理論上新物質ができる。
クォ‐ク3個の新物質は、電荷を持つものを禁忌とした。
化学反応が予測できないからだ。
第9話 D9
D9は、突然消えた。
D7の時と同じだ。
D8のフィールドを使い捕まえる事ができた。
D9は、D7と違い、亜空間を発生させて、そのものが内部に収まる。
光速境界質量は、D7と同じらしい。
その質量は、D9を1個で1gを1㎝移動できる。
D9の大きさは、半径が10のー7乗㎝くらいだ。
D9を1㎝の正立方体にする。
その正立方体は10の21乗g=10の15乗tを1㎝光速で移動できる。
1光年を光速で移動するためには、運べる量は1㎏が限度となる。
1光年を1秒で移動するためには、D9を1mの正立方体にして100gだ。
D9の開発中に、空間を構成する原理が解った。
重力子と斥力子もスピンを持っている。
このスピンが一致した時、重力子と斥力子は対消滅する。
そして空間を作り出す。
重力子と斥力子は、小さな力だ。
素粒子は長い年月をかけて崩壊している。
素粒子は崩壊の時、重力子か斥力子を放出する。
無限とも思える放出と対消滅が行われる。
その結果、空間にはエネルギーが充満する。
そのエネルギーがグル‐オンを空間から現出させる。
他の素粒子も突然現れる。
安定しなければ、空間に戻る。
第10話 フィールド
D8を利用してムーにフィールドを張る実験をした。
ムーは暗闇に覆われた。
成功したのだ。
人工太陽が用意されていた。
地球と月にもフィールドを張った。
太陽系全体にフィールドを張るのには、時間がかかるであろう。
彗星の問題もある。




