世界編
設定集世界編です。
●世界観
・世界
此の世界は地球と同じように(但し面積は地球より何倍も大きい)大陸と海があり、そして六つの大陸があり極点がある。但し、上記にあげた大陸に南極大陸は含んでいないので実質的には七つであるが、南極は魔界・人間界の何れの勢力圏下にもないため、外されている。此れは北極も同じである。世界或いは惑星全域を差す名称は存在せず単に「世界」と呼称される。また、魔法技術だけでなく科学技術なども発達しており、魔界は地球で言う第二次世界大戦前後、人間界は第一次世界大戦前後の科学力を持つ(あくまで超大雑把な言い方である)。
・魔界と人間界
此の世界は魔界と人間界の二つの勢力圏に分かれており、現在は魔界が世界の三分の二を勢力圏に収めている。「魔界」とは魔物が暮らす魔王統治下の超巨大国家の名であり、対して「人間界」には様々な国家・人種・文化があり、言うなれば人間国家が存在している範囲を差す言葉となっている。魔界の誕生は人間が初めて国を創るよりも二〇〇〇年ほど早いとされ、それ以降、徐々に勢力圏を広げていた。一方、人間界では様々な国が誕生と統合・滅亡を繰り返し、国同士での争いが起きつつも、魔物と衝突を繰り返していた。やがて人間界と魔界は交易と戦争・停戦を繰り返すようになり、年を追うごとに勢力圏が移り変わっていった。但し、近年は魔界に「対人間界厭戦感情」と呼べるものが蔓延し、人間界でも魔界との国力差が歴然としたため、争いは然程起こっていない。“魔海嘯”において、魔界の勢力圏が一気に広がった。
・魔海嘯
第四九代魔王が二〇〇年ほど前から行った、人間界に対する大規模侵攻。史上最大の大侵攻となり、僅かな中立地帯を除くほぼ世界全土が戦場となった。一〇〇年以上に渡って繰り広げられた“魔海嘯”に端を発した戦争により、それ以前は世界を半分に分かつように魔界と人間界の勢力圏が分かれていたが、世界の三分の二が魔界勢力圏となった。人間界で当時大国と言われていた国は全て滅亡し、新たな国が続々誕生することとなる。一方魔界側の被害も深刻で、高名な将軍や提督、歴戦の戦士が多く戦死した。が、人間界側も優秀な魔法使いを数多く失った。
●魔法
・魔法
此の世界には魔法が存在する。魔法は「詠唱型魔法」・「行動型魔法」・「自動型魔法」・「機械式魔法」・「陣型魔法」・「執筆型魔法」などの種類がある。基本的に空気中の魔力素、或いは術者の保有魔力を必要とし、それらを糧に術式を構築するというシークエンスの末に発動させることができる。攻撃のみならず、生活にも役立つなどしてかなり活躍しており、魔物・人間共に大抵のものは魔法が使うことができる。そして、そのうち魔法を扱う専門職の者を「魔法使い」と呼ぶ。消費する魔力や発動シークエンスを組むための所要時間は術者の鏈度や技術などによって違い、一般的に強力な魔法を魔力の消費を抑え、かつ高速で発動させることが優れた魔法使いの条件とされる。
・魔石/魔玉
自然魔力を貯めた特別な石。原石を「魔鉱石」、其れが採掘できる鉱脈を「魔鉱脈」と呼ぶ。「魔石技師」と呼ばれる者によって研磨され、加工され、さらに術式を加えられるなどして様々な用途に使われる。代表的な使い方は魔力を貯めることで電池や動力などだが、専門の術式を組み込むことにより、通信波を飛ばす・映像を記録するなどの機能を組み込むことができる。さらに、魔石の中でも貯蔵魔力が多い、サイズが大きいなどの上質なモノを「魔玉」と呼ぶ。魔石は魔物や人間の生活に欠かす事ができないが、良質の魔鉱脈の六割が魔界領ゼイクードハイヒ大陸にあり、その他の魔鉱脈も魔界に多いので、人間界では魔玉はかなり貴重である。自然物の加工だけでなく、人工的に魔力を込めて魔石を創りだす事も不可能ではないが、あまりにもコスト・パフォーマンスが悪すぎるため、一〇割天然モノに頼っているのが実情である。
・魔油
地中から採掘される魔力を持つ液体上の燃料。地球で言う石油に相当する。近年発見されたばかりの比較的新しいエナジーであり、ゼイクードハイヒ大陸およびその周辺海域に良質な「魔油田」(魔油の採れる区域)が数多く集中している。魔石や魔玉に並び、魔界から人間界に向けて輸出される天然資源である。航空機や艦艇の燃料などに利用される。
・魔力素
空気中に含まれる自然の魔力。人間や魔物の体内の魔力(保有魔力)とは異なり、魔法使いが操るのは少々難しい。が、此の魔力素が多い地帯では魔法使いは魔力回復が早い、魔法使用後の気だるさが残らない、などの様々な利益がある。魔力素はゼイクードハイヒ大陸の其れがもっとも潤沢であり、此の大陸から離れるごとに魔力素の密度は少なくなる。魔力素が少ない場所では別に魔法が使えなくなるわけではないが、魔力回復しにくくなり、魔物にとっては生活しにくい環境である。
・保有魔力
人間や魔物の体内の魔力。素質や体質にも左右されるが、修行などで増やす事は可能である。魔法の大半はこの保有魔力から魔法使用に執拗な分の魔力を消費して発動する。消費された魔力は時間が立つと回復するが、リラックスする、睡眠をとるなどすれば回復量は増える。大半の魔力を消費しても、一日休めば大抵回復する。また、魔力回復用の魔法薬を服用しても回復する。この保有魔力が尽きた場合は「魔力枯渇」、通称「カラ」という非常に危険な状態となり、魔力は自然回復されなくなり、意識は朦朧とし、高熱が出る。事態が進むと嘔吐・吐血、目眩などを起こし、良くて失神、悪ければ死亡または魔法の使用が永遠にできなくなる。現在は、「カラ」となった際の治療法も確立されている。が、同時に魔法回復薬のコストも下がったため、「カラ」を起こすこと自体が稀となっている。
・アニム
魔法使用者の最大魔力量と魔法使用の際に消費した魔力量の割合を示す単位である。よりざっくばらんにいうと、「どれだけ効率的に魔法を使えたか」を示す単位である。一般的にはより強力な魔法をより少ない魔力で使用することが熟練魔法使いの条件となっている。
逐次追加予定です。