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尾行しますよ姉ー前編ー

しばらく家族全員病院にいた。

で。

盗み聞き(立ち聞き)した内容をまとめると・・・。


1・私はトラックとダンプカーに板挟みされて死んだ。


2・私は21時から23時に及ぶ大手術した。


3・「今夜がヤマ」と言われ、点滴を打ってベッドで寝ていたが、午前6時に死亡。


4・心臓だけが生きてるから、ドナーになる。


5・私と一致しそうな病気の女の子がいる。


6・1週間後、私はその子の心臓と取り替えて移植される。


7・心臓は何故か正常だから1週間後までもつ。多分。


てこと。

何か聞いてると悲しい。

葬式は移植の後。

それまで私は霊安室で寝かされる。

・・・小6なのに悲しすぎ!!

「静枝、美波は先に行くみたいだよ!」

輪はぼーっとしてた私に言った。

お姉ちゃん・・・。

「うん、ついて行こ」

「うん」

私はお姉ちゃんを追った。

ところが。

私がドアから出ようとしたら、お姉ちゃんが閉めちゃった。

開けたらバレるよな。

「どうする?」

「何してんの?」

救いを求めた私に輪は不思議そうな視線を送った。

「だって・・・」

「大丈夫、ドアは通り抜けられるから」

え?

まじで?

「ただし、さっと行かなきゃ拒まれるよ」

「う、うん・・・」

私は不安だった。

でも今はこんなことしてられない!

「エイヤーーー!!」

威勢のいい声で、私はダッシュした。

目を瞑って。

わかんないけど走った。

「わ!ちょっと静枝!

 行き過ぎ!」

輪にストップを掛けてもらい、私は止まった。

凄い・・・・・・・・。

ホントに通り抜けられた。

「わーーー!!

 美波が行っちゃう!

 静枝、早く早く~ぅ!!」

「あーもうわかったから!」

うるさい輪に呆れながら私はお姉ちゃんを追った。

しばらくして。

お姉ちゃんは工場跡地に着いた。

「ここ・・・」

「美波って、工業関係の仕事に就くの?」

「そんな話聞いたことない。

 お姉ちゃんはスッチーになるって言ってたよ」

「それからさ・・・静枝」

「何?」

輪は急に言いにくそうに言った。

「これ・・・。

 4つ目のやつだ」

4つ目というと。

伝える為に残されたもの、だったはず。

「怒ってる?」

輪が心配した声で聞いてきた。

「ううん。

 特には」

「よかった」

輪はホッとしたように言った。

「それより、お姉ちゃんが動き出した」

「!!」

輪が目をギラギラさせてる様子がなんとなく分かる。

輪って、なんか懐かしい。

「うわ、美波って変な人」

輪がそう言うのも仕方がない。

お姉ちゃん、石を急に集め出した。

1つ拾ってはかばんに入れ。

また拾っては入れ。

これを何回か繰り返した。

そして、急にハットすると、裏の方に回った。

「行くよ、輪」

「うん!」

私も後を追った。

するとお姉ちゃんは裏の方にあったトラック専用っぽいとこから工場に入った。

そしたら中にはすでに4人の20代前半っぽい男達がいた。

お姉ちゃんは震えながら中に入っていった。



映画みたい。




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