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8


昼になるまで授業をボーっとしながら受けていて、どこか意識が覚醒しなかった。



「ねぇ、お昼、食べ行こうよー」


沙織の甘えたような声が耳に響いた。


「お、そうだなぁ」


武の言葉が聞こえた。



「ね、ね、有希ちゃん?」


意識を沙織の方に飛ばしていると、後ろの席からツンツンとつつかれながら呼ばれた。後ろの席の松井さんがノートを開いたまま聞いてきた。松井さんはクラスで沙織以外で一番話す女子だ。ちなみに去年も同じクラスだった。




「有希ちゃん、さっきの数学の最後の問題なんだけど……」


「さっきのは、ここがね」




そう言うと、有希、と賢治が呼んだ。


「飯、行くぞ」


「え、今……」



松井さんと話しててと言う前に賢治はほら早く、と言った。すでに、沙織と武も一緒に居て、あとは私待ちなんだというのがよくわかった。




「有希ちゃん、気にしないで。後でまた聞いていい?」


松井さんが困惑したままの私ににっこりと笑ったまま言ってくれた。


「あ、うん。ごめんね、松井さん。ありがとう」


「いいよー。気にしないで」


「また後で、ね?」


松井さんにそう言うと私はいつも通り、四人で食堂に向かった。




次回は8/11

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