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武が見ている窓の外にいるのはおそらくあの子だろうと思う。
後輩の子。
1つ下の後輩で武とさっきまで話していた彼女、麻美だと思う。
「有希ちゃん、ノートありがとう! やっぱり有希ちゃんのノートってわかりやすいよ! 今度教えてもらっていい?」
「え、私で役にたつなら……」
ノートを貸していた子からノートを返されて、そんなことを言っていると、タイミングよく先生が入ってきた。出席簿を持っていつものように教壇の前に立った。
「はい、おはようございます」
ガタガタと言う音がして、騒いでいた教室が静まる。右手で頬杖をついて、ボーっと教室を見る。観察のような感じで見ていると、ツンツンと左から感じた。
「ん?」
「今更かもだけど、隣、だね。よろしく」
「あ、蒼井くん? 一週間もたって本当に今更ね」
「あはは、賢治じゃなくてごめんね」
「なんで賢治よ……」
ヒソヒソと話ながら呆れたような表情を浮かべると、フフフと笑った蒼井くんがいた。
沙織と武の方を見ると、前に座っている武が少し後ろを見ながら、沙織とクスクスと笑っていた。
賢治の表情が歪んで、授業中ずっとトントンと机をたたいていた。
サブタイトル数字にしました!!
ってなんか今回短くなってしまった!
どのくらいが適切だろう……
次回は8/9