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第2話 不変な物が少ないわけ

私は長らく建築業界におりました。

その間半永久と言う言葉をお客さんの前で否定する事が多かったのです。


メーカーは永久を謳えずとも半永久を謳う事が結構あった。

だが、何十年のスパンで見ると嘘じゃないにしても本当ではなかったことがたくさんあった。


だから、その時の科学でわからなかった事が、それからの統計で覆される実例を見聞きして、半永久を信じなくなった。



錆は鉄が安定へと至る過程だ。

あらゆる物質は元の姿に戻ろうとする。


鉄はその昔石であった。

鉄鉱石という名の石であった。


だから自然は元の姿に戻そうと錆をくっつけ、ぼろぼろにする。


人工的な物の多くはそうして元に戻っていくのだ。



人工物じゃなくても自然の元の姿へと戻そうとする力は働く。

木は土に還る。

草も土に還る。

食べ残した残飯も、引力で地面に落ちたリンゴも腐食し土に還る。


土から生まれ土に還る。

連綿と続いたこの繰り返しが生命の営みであり、

この地球の営みなのだ。


では不変は?


不変なものはあるだろうか?


私は思う。

恐らくない。



建築では朽ちないよう対応を施す。

ある時はペンキを塗り、ある時は被膜を重ねる。


つまり努力せずその姿を保つことは困難だとの認識で臨む。


人の絆はどうか?

不変が成り立つか?


私はその姿を保つために努力しようと思う。


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