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第2話:「改変の起点」

1968年:歴史の異変


トニーとダグは、タイムトンネルの管制室で衝撃的なニュースを見ていた。


「繰り返します。ソビエト連邦が月面着陸に成功しました!乗り組の宇宙飛行士はユーリイ・ガガーリン大佐、ゲルマン・チトフ中佐、アンドリアン・ニコラエフ中佐、ワレンチナ・テレシコワ中佐です。」

そして、衛星中継は、鮮明なカラーで明らかに月から地球を撮った映像が流れている。カメラがパンすると、動きやすそうな宇宙服をまとった人が、月をゆっくり歩いている。

「ガガーリン大佐が月を歩いています。撮影はチトフ中佐です。月着陸船からは次に、テレシコワ中佐が降りてきます。」

ニコラエフ中佐がソビエト連邦の国旗を設置し、ソビエト国家が流れる。

そしてフルシチョフの演説が流れた。


アメリカのアポロ計画よりも先にソ連が月に到達したという事実、月に4人も送り込んだという事実に、管制室のスタッフは騒然となる。トニーは冷静に言った。


「これは未来で聞いた通りだ。フルシチョフも失脚していない。歴史が変えられている。」


ダグはすぐに解析を指示し、歴史のどこで改変が行われたのかを突き止めようとする。


そして、1961年のガガーリンの宇宙飛行が改変の分岐点である可能性が浮上する。


「もし、ガガーリンが何らかの方法でより高度な宇宙技術を得ていたとしたら?」


「それが原因で、ソ連の宇宙開発が加速した?」


さらに調査を進めると、ある重要な名前が浮上する。


「セルゲイ・コロリョフ……?」


「ソ連の宇宙開発を率いた天才設計者だ。確か1966年に亡くなっている。」


「しかし、もし彼が生き続けていたら? ソ連の宇宙計画はアメリカを遥かに凌駕する可能性があった……」


アメリカ政府もこの異常事態を察知し、CIAをはじめとする諜報機関を総動員してソ連の宇宙開発の動向を調べていた。衛星画像やスパイの報告によれば、ソ連は明らかに異常な速度で技術革新を遂げており、未知の技術が導入されている可能性が示唆されていた。


「コロリョフが生きているのか、ソ連の宇宙開発は通常の科学進歩を超えている……」


「1961年で何が起こったのか、直接確認する必要があるな。」


二人は1961年に飛び、ガガーリンの宇宙飛行の成否を確認するとともに、コロリョフが関与しているかを調査することを決意する。


1961年:ガガーリンの宇宙飛行


タイムトンネルのエネルギーが再び活性化し、トニーとダグは1961年のソビエト連邦に転送される。


そこはモスクワ郊外の宇宙開発施設。彼らは慎重に施設へ潜入し、ガガーリンの宇宙飛行が予定通り進んでいるかを確認する。


しかし、彼らは不審な動きを見つける。施設の奥に、薄型表示パネルをもつ、デバイス。確かに未来技術と思われる機器が隠されていた。以前の未来旅行で見かけたノートパソコン、2025年ではよく見かけるWindows11の画面が出ている。


「時間改変派が介入している!」


さらに驚くべきことに、セルゲイ・コロリョフ本人が小型デバイスを片手に、設計局で指揮を執っていた。


「……彼は生きている。まあ1961年だからそうか。しかし、あの持っている物は?」


それは以前未来で見た、タブレットパソコンである。

二人は、この事実が歴史にどのような影響を与えるのかを調査し、歴史を守るために行動を開始する。


(第3話へ続く)

いやあ、未来の製品をもつ、ソ連の科学者。何が起こっているのでしょうか?

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