モテる男(友達)
店を出ると、店に入ろうとしていた子とバッタリ出会ってしまった。
あのネットゲームの子だったから、友達も俺も驚いただけではなく恐怖に包まれた。
「なんで居るんだよ!」と言った後、友達は俺の背中の後ろに行き、顔も合わせたくない様子だった。
全く動じずに友達に近づこうとするネットゲームの子。
俺も怖くなった。
友達は顔色が青くなっていた。
それも無視して話し始める女の子。
気が付いたら俺が相手をしていた。
「今日、休んでよかったぁ~。」
「会社を休んだのか?」
「会社の外で待ってたのよ。
すると出て来たから、私、どこへ行くのか知りたくて付いて来ちゃったの。」
「付いて来ちゃったって、それストーカーですから!」
「ねぇ、どうして話してくれないの?」
「あんたのすることが怖いからだよ!」
「ねぇ、どうして……あんたが話すの! 邪魔よ!」
「おい……お前の気持ち、ハッキリさせないと終わらないぞ。
俺の後ろに居てもいいけど、話だけはハッキリつけないとな。」
「だ・か・ら! あんたは邪魔なのよ! 黙ってて!」
「俺は! あんたが嫌いだ!」
「えっ?………嘘………嘘よね。」
「嫌いだ! 大嫌いだ! こんなことする女なんか大嫌いだぁ!」
「どうしたら前みたく好きになってくれるの?」
「好きになったことなんか無い! 一分も無い! 一秒も無い!」
「嘘よ……嘘……。」
「俺の気持ちを勝手に決めないでくれ! 俺は大嫌いだ!
もう俺の前に来ないでくれ! もう会いたくないからゲームも辞めたんだ。
二度と顔も見たくない!」
「…………うっ………ううっ………。」
泣きながら走り去っていくネットゲームの子。
青かった顔が激高して赤くなっていた友達に「お前、出来るじゃん!」と言うと、友達は「これで終わったんだよな。」と俺に同意を求めた。
俺は「うん。」とだけ言った。
⦅しかし………モテる奴は大変だなぁ……。⦆
「駅まで一緒に歩こうぜ。」
「おう。………今日はありがとうな。」
「二度と無いことを願う!」
「……うん。」
「彼女とはどうなんだ?」
「今日のことを話すよ。」
「俺からも言った方がいいか?」
「否、俺だけでいい……というか、お前に会わせたくない!」
「なんでだよ。」
「……お前、好きにならないか?」
「なるわけないじゃん。」
「そうか?」
「うん。タイプじゃないから。」
「そっかぁ……良かった。」
「なぁんだ。お前もぞっこんなんだな。」
「可愛いし、仕事も頑張ってるし、イキイキしてる。」
「そっか……良かったな。まぁ、なんだ……上手くやれよ。」
「うん。」
女子にモテたことが無い俺は、本音で羨ましい!
ちなみに男子にもモテたことは無い。
男子にモテるのは……困るし、怖い!と思っている俺なのだった。
そうだ……あの子はどうして居るんだろうか?
俺の心の中に残っているあの子への罪悪感。
少しずつ大きくなっていた。
それに気になるのだ。
「結婚するって本当ですか?」って聞きたい。