あとがき
虐待について書きたくて始めました。
当初、第一章だけのつもりでしたが、どうしても入れたいことがありましたので、第二章を書き加えることにしました。
第二章の「サプライズ結婚式」は実話を基に少し変えました。
実話は、私の知人です。
若い頃、貧しくて結婚式を挙げられなかった夫婦。
ご主人様が末期がんで緩和ケア病棟に入院中のことでした。
病棟のスタッフの皆様が「サプライズ」で奥様にベールとブーケを、ご主人様はそのままの姿で、スタッフの皆様が見守る中、簡単な結婚式を挙げられました。
凄く喜んでおられました。
その時のお写真を奥様は大切になさっておられます。
一番、私が感動した結婚式です。(お話を聞いただけですが…)
とても素敵な結婚式でしたので、どこかに入れたいと思いました。
それで、第二章を書くことにしました。
虐待についても「されたこと」は、ほぼ実話を基に描きました。
精神科で「虐待認定」された時の医師の話も実話を基にしました。
第二章で別れさせられた二人を結ぶために、「俺」は妻と死別、「まぁちゃん」は夫と離婚にしました。
「俺」にとって妻は最愛の女性ではないことにしました。
「まぁちゃん」にとっても同様です。
どちらの配偶者も「素敵な人」に書かなかったのも、二人を結ぶためでした。
それというのも、「まぁちゃん」の人生で幸せな時間がないように思ったからです。
人生の最後くらいは幸せな時間を過ごさせたいと思うようになりました。
幸せな時間を皆さまも過ごされますように……。
拙い文章を最後まで読んで下さり心より感謝申し上げます。