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ひとひらの花弁  作者: yukko
ひとひらの花弁
20/45

行動

自分でも何を言ったか分からない……「見合いを阻止する」とか……挙句に「俺と結婚」などと……言ってしまった。

まぁちゃんと別れて俺は⦅これって、告った? 告った……そうだよ。俺、告ったんだ。⦆と自分の言葉に驚いている。


⦅ああ~~~っ! まぁちゃん、青天の霹靂だったんだろうなぁ……。

 俺、なんてこと………。

 第一、俺って好きだったのか……まぁちゃんのこと……。

 見合いさせたくない! させたくないんだ。

 誰かの妻に、まぁちゃんが!

 それが、めっちゃ嫌なんだ。

 あぁ………やっぱ惚れてたんだな。俺……。

 まぁちゃん、俺のこと変な人だって思ったよな。きっと……。

 ああ~~~っ! 駄目だぁ~~~!

 嫌われた! 絶対に……あぁ……失恋だなぁ……。⦆


そして、土曜日。

まぁちゃんは来なかった。

俺は迎えに行った。

行かないと、まぁちゃんが誰かの所に嫁ぐ……そう思うと、俺は自然に車を運転していた。

店は……あぁ……母に一言「ごめん!」と言って出た。

母も叔母も従姉も「行ってらっしゃい。」と送り出してくれた。

そして、まぁちゃんの家のインターフォンを鳴らした。

出て来たのは、まぁちゃんのお母さんだった。


「どちら様でしょうか?」

「まぁちゃんの友達です。」

「うちの娘に男性のお友達は居ません。」

「お母さん。お友達なの。」

「あんた……。」

「行ってきます。」

「どこに行くの!」

「婚約した友達の所へ二人で行きます。

 そのために迎えに来ました。」

「そんなこと、聞いてないわ。」

「話すのを忘れてました。済みません。」

「まぁちゃん、行こうか。」

「はい。お母さん、行ってきます。」

「済みません。連れて行きます。失礼します。」

「あ……お願いします。」


車にまぁちゃんを乗せて、鎌倉に向かった。

車の中で、まぁちゃんは震えていた。

多分、初めてお母さんに従わなかったんだろう。


「ごめん。悪かったよ。俺が連れだしたから……。」

「ううん。ありがとうございます。

 本当はお見合いしたくなかったんです。

 でも、どうしよう……。」

「鎌倉に行くのを止める?」

「じゃあ、どこへ? 私はどこへ行ったらいいの?」

「俺の所へおいでよ。」

「……あの……。」

「俺の家に……友達も来るからさ。呼ぶよ。

 これからのこと、皆に相談しよう。」

「はい!」


それから、俺は合コンメンバーに連絡して来て貰うよう頼んだ。

皆、来てくれた。

そして、作戦会議が始まったのだ。

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