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すれ違う想い

アランはアグネスとの新生活に胸躍らせながら引っ越しの準備を始めていた。

学院出入りの業者からもらった段ボールは使ったのは5つだけでだいぶ余ってしまった。

「大して荷物もないな、大体こんなもんでいいだろ…ここも結構住み心地良かったけど、やっぱり自分の庭があるって最高だよ。どうせだから畑も耕して何か野菜でもつくるかな」

アランの空想を邪魔するようにバンとドアを開けて、ヨンが部屋に入ってきた。

「アラン急にどうしたの?イーサンに聞いたんだけど学院から出ていくんですってね。しかも来週だなんて!」取り乱している様子のヨンを落ち着かせようとアランはヨンをベッドの端に座らせた。

「ごめんよ。君に言おうと捜してたのに、先にイーサンが言っちゃったか〜実はそうなんだよ…昨日、姐さんの実家に行っただろ?その時にそういう話が出てさ。最近はテラ人を襲撃する事件が相次いで起こってる。あそこは女所帯だからまぁ用心棒がわりにね。」

ヨンは目の端に涙を溜めていた。

「ヨ…ヨン!どうしたんだい?なにも学院を辞めるなんて言ってないだろ?家から通うだけだよ。別にお別れするわけじゃないのに…大げさだなぁヨンは」「私は悔しいのよ…アラン!あんたアグネスの一体何?ボディーガード?それとも召し使いかしら?いいかげん目を覚ましなさいよ!アグネスはあんたのことなんて何とも思ってないわ。忘れたの?彼女他に好きな人がいるのよ!アグネスのそばにいたって傷つくだけなのに…」

アランは哀しい目をしてヨンを見た。

「わかってるさ…俺は大バカ者だよ。だけどなんでかな?スゲー幸せなんだよ今。俺はさ…姐さんが幸せでいてくれたらそれでいいんだ。姐さんが笑ってくれてればそれで充分俺も幸せなんだよ。ヨン…お前優しいな。俺の事心配してくれてるんだな。でも大丈夫だよ、こうみえても俺強いんだぜ。」

ニコニコ笑ってそう言うアランの頭をヨンはポカリと殴って「馬鹿!」と一言叫ぶなり出て行ってしまった。

ヨンは階段を駆け降りて自分の部屋のベッドに泣き伏した。

「馬鹿は私だわ!自分の気持ちに今頃やっと気付くなんて…」

その頃アグネスは深刻な顔で荷物をまとめていたが、何かを思い出したようにパソコン画面を開いた。

「そうだわ…こういう手もある!」

アグネスはインターネットショップのページを熱心に見つめていた。

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