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旅立ち

我王は国民に対し新生テラをつくりあげる意気込みを熱く語り、エストニア王国の明るい未来を約束してユノに飛び立って行った。

「J.J、母さんと離れて寂しいかい?」

我王は今にも泣き出しそうな小さな息子の頭を撫でた。

ぷっくりした唇をキュッと固く結んで我王に抱っこをせがんできた。

泣きたいのをぐっとこらえる様子に我王は胸がしめつけられる気持ちがした。

J.Jの重みを腕にかんじながらアリサの泣きはらした赤い目を思い出す。

「すまないアリサ…君には寂しい思いばかりさせてきたのに今また最愛の息子まで連れ去ろうとする俺を許してくれ」

アリサは我王の肩に寄り添った。

「いいのです。あの子はエストニアの王子にもなれず、埋もれてしまう運命だと思っていました。それなのにテラの統治者などという大役に抜擢されたのですもの。母としてこんなに嬉しいことはありません。それにあなたがついていて下さるんですもの、心配などしていませんわ…寂しいなどといったら贅沢です」

そういうそばから涙の粒がポロポロとこぼれているのを見られまいと、アリサは我王に背中を向けた。

震える肩を自分で抱き締めるアリサを我王は優しく抱き締めた。

柔らかい唇に自分の唇を重ね合わせ、美しい黒髪に指を絡ませた。「愛しているよアリサ…」

「私もよ我王…」

二人は絡まりあいベッドに横たわった。

アリサの柔らかい肌に唇を這わせていく。

アリサの口から熱い吐息が漏れた。

我王は手加減せずアリサを組み敷いていった。

まるで自分が生きているのを確かめるような激しさに、アリサはあえぎながら応えていった。

「無事に…どうか無事に帰ってきて。約束よ我王!」

我王は腕の中の愛しい我が子に語りかけた。

「今度テラに帰ってくる時、お前は新生テラの王だ。よく見ておきなさいこの青い美しい星を…」

J.Jは指をしゃぶりながらどんどん遠ざかる母星を見つめていた。

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