僕の首筋に
放課後。
誰もいないこの時間で―――――
「好きだ。付き合ってくださいっ」
僕は人生で始めて告白した。
告白した人=僕――――下岡 遊些
告白された人=女子――――廻ヶ雪 なづね
「私のどこが好きなの」
僕はそう言われて、少し戸惑った。
「可愛いところとか、クールなところとか、きっぱり言うところとか………かな?」
「そう。あなたはMってわけなのね、下岡くん」
「Mって言うか、Mって言えよ…………てか、言うなよ」
「私のきっぱりしたところ好きなんでしょ?さっき、言ってたじゃないの」
「それはそうだけど、まぁ、うん」
「自己完結しないでほしいわ」
「お前は根っからのSだよな」
「お前って、言わないで」
廻ヶ雪が一言言うと、シュッと音がして、何かが首筋に当たった。
「動かないほうが安全よ」
いつの間にか近づいてきた廻ヶ雪は右手にカッターを持って、僕の首筋に刃を当てている。
「なんの真似なんだよ………これは」
「お前って言ったから。で?あなたこそ、なんで私に?なにか企んでいるのかしら」
「お前って言った事は謝る。ごめん。って、おいおいおい、告白したやつを疑うなよ。それとも、過去に何か遭ったりしたのか?」
「そうね、遭ったわ。トラウマ……と、でも言っておくわ。それと、私は人をまず疑うのよ」
「じゃあ、廻ヶ雪が信じてるやつはちゃんといんのかよ」
「えぇ、もちろんいるに決まってるじゃない。家族よ」
「マザコン……?」
廻ヶ雪は僕を睨むんだ。
「言っていい事と悪い事があるのよ。本当の事を言われたら傷つくでしょ?」
そこを疑問文で言うなよ。
って、事は図星なんだな………廻ヶ雪。
って、待て待て待て!今、僕、誤解されてるんだよな?
やばいっ!このままじゃ、死ぬぅ。
「僕は、恋愛感情で告白ましたよ!そこんとこ、理解してくれ」
「…………そう」
これで、分かってくれれば………嬉しい限りだ。
「まぁ、私はあなたの告白を断る理由もないわ。と、いうことで、付き合ってあげるわ?下岡くん」
「あ……ありがと…う」
まっ、まあ、付き合えるって事が成立したし………カップル誕生って事か!やったな、僕。
「あのさ、いい加減カッターを首のところに当てるのやめよう……ぜ?」
「………そうね。いざとなったら私のほうが強いものね」
「え……そうなのか」
「自分の身は自分で守る。私はそう教わったわ」
「頼ってくれたっていいのによ」
「いつか頼ってあげる」
「なんだそりゃーっ!」
廻ヶ原が僕の首筋からカッターを外すときスッと切れ、スタスタと歩いていった。
痛っ………血ぃ出てるし。
「早くしないと、門が閉まるわよ」
と、言うと振り返り笑った………様な気がした。
この恋、痛くなりそうだな…………。
初めて書いた小説なので、グダグタですみません(泣)
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