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ルイス・フロイス天道記〜Historia de Japon  作者: アサシン
領地経営から始める戦国攻略
76/77

うちの奥様方は、戦国大名より手ごわい!?

♠️天正3年5月 長浜城寝室


 設楽ヶ原から帰った、次の日の晩である。


 戦場から帰った当日は順番に関わらず、正室である市殿と過ごすことにしている。


 それが一番、落ち着くからだ。


 昨日は、寝物語もそこそこに熟睡してしまった。


 疲れていたのだ。


 その次の日からは、順番を遵守するのだが…。


 今日は、側室である澤の日。


 一つの布団に枕が二つ並んでいる横で、2人で話をしている。



♠️

「無事のお帰り、祝着至極でございます」 


「ありがとう」


「今回は、お命が危ない場面はございませんでしたか?」


 澤は、さらっと聞いた。



「ずっと本陣に控えていたからね。ありがたいことに」


「へぇー。…」


 なに?その反応??


「綾殿の日は…明後日にございましたね。綾殿にも同じ返答をなさるのですか??」



「ふむ??」


「いえ、あえて本陣の位置を事前に武田方に知らせておいて、本陣につっこませたと伺ったもので…」


 え…誰に?!


「そ…その話は誰に聞いたの??」



「女、子供を集めた学問所の塾長などをしていますと…そのような情報は自然と集まってくるのでございますよ。特に、重臣の奥方達から❤️」


 澤はにんまりと俺に寄りかかってくる。


 情報源は、そこかー!


 俺は、寄りかかってくる澤の肩を抱きながら、どう反論するか考える。



「た、たしかに本陣に敵を誘いこむ、誘引撃滅戦法を用いたが…。新式銃を本陣に集中的に配備してあったので…危なくは…なかった…よ?」



「なんで、そんなに、しどろもどろなのでございますか?わたくしは、綾殿みたいに殿を責めませんよ?場合によっては、お味方しても差し上げましてよ??」


 そう言って、澤は、俺の太腿のあたりからそけい部にかけてツツツっとなぞりあげる。


(なんの取引だ?)


 というか…俺の情報を握って、取引を持ちかけてくるとは…


 さすがは、普段から、情報の重要性を教えこんでいる、俺の教え子!


 以前に増して、より強く、より賢くなっているようで…


 嬉しくもあり、悲しくもあるよ。



「俺にどうしろ…と?」



「簡単でございます。わたくしにも子供が出来るように…頑張ってくださいませ❤️綾殿や恭殿と違って、わたくしにはまだ、あなた様との子がおりませんもの」


 澤は、俺の顔を覗き込むようにいう。


 なんか、妖艶な感じ。


 俺は、その雰囲気にドキリとする。


「お、おう。頑張る!ちょっと疲れてるけど…」


「その意気でございます!」


 この後、無茶苦茶ハッスルした。


♠️


 …。


 明日の里と明明後日の恭は、多分、大丈夫。


 戦の疲れを労ってくれるだろう。


 明後日の綾に対しては…。昼のうちに澤を味方につけて、口撃の勢いをそいでおき…。


 あとは、夜、2人きりになってから、俺の唇で何かを言おうとする綾の唇を塞ごうかな?


 そして、そのまま…



 そんな戦術をたててみた。


 (とほほ)


 俺の奥様がたの方が、戦国大名よりよほど手ごわいんですけどー。

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