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「やあ、どうも」

その男は、返事を聞いて、中に入ってきた

姿は普通のサラリーマンに見えるが

目が笑っていないことから

カタギだろう

サラリーマンなら、目さえ笑う

恐ろしい事だ

男は、懐から、名刺を出してきた

私は、それを、受け取らず、話に入る

「ありがとうございます、しかし、名刺は受け取らない主義でして」

男は、そうですか、と言い懐に入れながら

「しかし、それでは、時代に付いていけませんよ」

と、私の目を見て言う

「申し訳ありませんが、私には、連携と言う言葉が

あまり、得意ではない物でして」

男は、それを聞いて、笑いながら姿勢を正す

「年齢 住所などは、不要ですが

電話番号を、教えてもらうことは可能ですか」

男は、再び、名刺を出そうとしたが

「申し訳ありませんが、私は、同じ事は二度と

言いたくありません

名刺は、受け取らない主義なんです

たとえそこに電話番号があっても」

「087ー4443ー2312ー1」

「ありがとうございます

では、仕事なのですが、基本的におとりに、なります」

「そうですか、では一人」

男は、指を一本立てた

私は、値段を言うが彼は、出した指を上にまた出す

「申し訳ありませんが、その値段では、雇うことは出来ません」

「そうですか、では、おいりようでしたら

初心者でよければ、何人か、見繕うことも可能ですので」

男は、名刺を、椅子に置こうとしたが

私は、それを必死に留めるも

男は、扉に、それを、はさみ、帰って行った

出来れば、意志のある人間が良かったが

どう言うわけか、金の周りには素人が寄ってくる

金とは必ずしも偉いものではないのであるが

私は、店じまいを考え

今日のオーディションの終了を電話で知らせると

慎重に、扉から名刺を、抜き出し

窓から捨てた

掃除屋に、十万円を払い

外に出たとき

小さな赤い服を着た少女が、こちらを見た

私は、ドアから出来るだけ離れないようにして

彼女に聞く

「オーディションですか」と

しかし彼女は、そのいつの間にか服の袖から手に持ったナイフを、握り

仕事用の電話番号を言うと

私の間合いに、その短いナイフを押し込んできた

ナイフという物は、たいていは、切るようであるが

切っても、人は死ににくい

なぜなら、避けるからだ

それに、肉とは、切れにくい

特に、太っていたりすると無理矢理に近い

角煮とバラでは、その違いは明白だ

少女は、いわゆる打つと言う差し方をしている

いわゆる、そこまでうまい物ではない

しかし、何ともいえない

嗅ぎ覚えのある臭いに思えた

「毒だ」

瞬時に思い

私は、ドアを、思いっきり閉じる

妙な話だが

その人間がどれくらいのの力を持っているか

実際に、経験しないと、良く分からないのだ

鉄板をたたくような音が

扉の向こう側から聞こえる

実際には、蹴っているのだろう

殴るよりは、強く守りやすい

ここでいきなり、私が扉を開けるとか

扉ごとぶっこわすとかは、考えていないのだろう

当たり前だ、必要以上に、死に近づく必要性はないし

第一、わざわざ一般人の住むアパートに、したのも

大事になりにくいからだ

「申し訳ありませんが、この扉も壊せないのであれば

雇用は難しいです」

実際には、そんなことは、関係ない

しかし、今の時代に、ナイフを使うというのは

中々場所が限られている

中でねらわれれば、軌道が見えれば、そらせるかも知れないが

それも、二三発

それ以上となると、集中力の問題になってくるし

それをあいても許しはしないだろう

第一、あの歳で隠し武器を、持つことを考えれば

まともな後ろ盾が居るとも限らない

いや、いない

まともなはずがない

どうせ、最近流れ込んできた移民の仕事だろう

仲間ではないが同業者が、何人も殺されている

これも、案外、殺しのオーディションと言うよりも

殺すこと事態が目的ではないだろうか

俺が、一つの仕事で百万儲けるもので

俺を殺せば二百万円やると言われれば

そちらの方が、儲かる

だから、殺し屋は殺し屋を、ねらわない

ねらうのであれば、一般人が、私怨で狙うのであろう

だから、基本的に、一般人の殺しは

一般人に対して顔を効かす人間がやる

自分たちがやることは、どちらかと言えば、

一般人じゃない人間が困ったときにする仕事であったりする

「誰かに雇われたのか」

相手は、無言だ

ただ、扉がわずかにきしむほど蹴っている

「雇う」

蹴る音がやんだ

誰かに雇われていないのか

それとも、値段交渉と言うことか

プロであれば、値段交渉はないが

大して、周りを気にしなくて良い

もしくは金に困っているのであれば、無くはないだろう

「仕事量は、百万円

今から来る男を、殺すこと

男の名前は、しぼう

腹の三段腹に、爆薬を何時もため込んでいる

奴が、落とした飛行機は数知れず

神出鬼没の破壊魔だ

おまえに、頼みたいことは

奴を殺し

その後、死ぬことだ

もし死ぬのであれば

一千万わたす

無理なら、聞かなかったことにしてくれ

こっちで、適当に、奴を殺した死体を用意する」

扉の向こうから声がする

「分かった、死体なら私が用意する」

「ちょっと待ってくれ、奴を殺せる程度に

名のある奴じゃなきゃ無理だ

そうでないと、結局後を追われかぎつけられる

これは、落とし前と言う面もあるんだ」

少女は言う

「今朝、母親を殺した

フロリダの狼 知らない」

聞いたことがある

インディアンの生き残りであり

大抵が、名ばかりのおみやげを売りしかない現代に置いて、未だに、アメリカを、壊そうとする組織があると言うが

その組織の中にいる殺し屋に

狼の名前が入った一族でも優秀な人間が居るという

もしかすると、その類か

「しかし、なぜ殺した

理由は、基本聞かないが

これは、仕事だ、さらに、もめることは避けたい」

「簡単よ、長になるためには、殺すしかないの」

そんな、時代錯誤なことが殺しの世界にあるのか

と思わないではないが

「死体が無くなっても大丈夫か」

「ええ、長は、何しても良いの

それに、ここに来たのは、この街の殺し屋が、どの程度で、中身に引き入れられそうな人間はいるかどうか」

私はそこで口を挟む

「ここら辺の人間は、皆、金で動く

少なくとも誰かに命令されて動く物は、ごくわずかなひねくれ者だ

つまり、名誉も仲間も必要ない

ただ、ルールと生きられる金が必要という程度だ

まあ、馬鹿はたまにいるが

つまり、組織に引き入れるのにやっかいだと思うぞ

君には、風格がない」

少女は、開いたドアからぼくを見た

その黒い瞳は

ぼくの目の前に

太った男と

手に、電気の消灯した箱を見せた

「契約成立だ

一千万円を、払うが、現金が良いか

銀行が」

このビルに、なぜか今朝から男の発信器が

点滅していたのだが、どうも、こう言うことらしい

「ちなみに、それは死んでいるのか」

「ええ、きのうから

内の母親は、どこに置いた方が良い」

「この街の端にミズホ209と言うホテルがある

そこの03号室に

鍵を渡す

男は、一緒に運べるか」

彼女は頷く

「現金それとも」

男の息は、止まっていた

爆弾も止まりコードも切られている

頭の切れる奴が居るのだろう

しかし、本当にそうだろうか

奴のめんどくささは、ふたを開けただけで爆破

など、暇がない

そのせいで、奴の爆弾をみる前に大抵爆破が先だ

残されているのは、証拠のない爆破物

全てが、煙のように消え失せる

まるで、燃え尽きる花火のように

そこに証拠は残らない

しかし、コードは切られていた

そんなに頭の回るやつがいるか

これは、普通の商売ではない

相手は、頭脳派に見えて案外武道派に近い

社会は、ピラミットと言うが案外緩い

しかし、体育会系はきれいに一本線だ

あり得るかも知れない事はないなんて事はない

あり得るのだ

だから、これは、仕事には向かない

絶対数を出しにくい

そして、結果が、全てに近い

女の目的は、相手を油断させて殺すことか

それとも、金の強奪か

どちらにしても、男が生きている可能性が出来た

いや、生きていると仮定した方が生存率が上がるだろう

「男を床に置いてくれ

確かめる」

女が床に男を置くと同時に

女の腕から爆弾が落ちた

まずいと頭が言う

もしかすれば、全てが狂言で

全員が死を想定していたのかも知れない

少女は、扉を、閉めようとする

私は、爆弾を受け止める

こともなく

ガラスの中に入る

それと同時に、扉が閉まる

最悪だ

あの男は自分で起きあがり

扉を閉めた

最悪だ

こう言うことはしたくはなかったのだ

扉を閉めると同時に

二つの爆音がとどろいた

一つは室内

もう一つは廊下

だから嫌なんだ

兄を殺すなんてめんどくさい

私は、ガラスの飛び散る音を聞いて

頭を抱える

最悪だ

小型のプラスティック爆弾でも貫通しない

そんな物質を、開発したというのに

あれは、何を爆弾に混ぜたんだ

新しい爆薬

それとも練り物か

大体あの男には珍しく

二人連れだった

本当に珍しい

奴以外に居たのは

暖炉の下に逃げ

下の灰の収集場に落ちたとき

わたしのあしに、何かが刺さる感触があった

嫌な感触

それはたださされただけじゃない

何かしびれるような

目の前に小さな脚が見えた

その手には、脂ぎった兄が握られている

「金かそれともキャッシュか」

女が言った

「仲間にならないか」と

面倒なことになりそうだった

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