表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

間章

暗いくらいの闇の底。悲しげな声は――を呼ぶ。あの人はどこ? どこにいるの、と。

澄んだ翡翠色の瞳がこちらを向く。あぁ、見つけた、と白雪のような手がこちらの頬を撫でる。

どこか懐かしさのある温もりに目を閉じた。


 目覚めると、空が白み始めていた。二度寝をするか否かの絶妙な時間に目が覚めたことを残念に思いつつ、今さっき見た夢を思い起こしながらぼんやりと窓の外を眺める。

 夢に出てきたのは、いったい誰だったのか。どこか知っているようでいて知らないような雰囲気を持った女性であった。何か手がかりがないものか、と少女は徐に昔のアルバムを漁る。

 哀しい、人を求めるような声が耳の奥で反響している。夢の中で見た顔は美しく、少女の心を奪った。まるで花を愛でるような感情に少女は戸惑う。

……夢で見ただけなのに、なんで

夢の彼女は今、生きているのだろうか。それとも自分が夢見た物語の単なる幻影なのだろうか。魔女と呼ばれ、虐げられた女性は今も城に居るのか。

 夢の面影に支配された少女は、城をさ迷い歩く。あの人を求めて、会えるかもわからないのに。

不幸なことに、それを止められるものは存在しえなかった

なぜなら少女は、この国の王女なのだから。


引き続きよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ