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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

夢朧

作者: 雪逸 花紅羅

今回は、かなり暗めな物語となっておりますので十分お気を付けください。

価値観に重点を置き物語を作成してみました。

救いようが無い結末・・・ではあるのですが、それでも主人公は救われているのではないかと思います。

よし、大丈夫だ!という方は先へお進みください。それでは、どうぞ!!

――グザッ グザッ・・・


嗚呼、これは悪夢か。俺は手にナイフを持って何かを刺していた。

紅く染まったナイフは鈍く光って・・・妙にリアルな夢だった。

何かを刺す度に俺の心は満たされて、けれども罪悪感で染まっていった。

だから自分に言い聞かせる。あれは全て夢だったのだ。


「嗚呼・・・これは悪夢だ」


独り呟いてみた。紅く染まった自身など関係なしに信じ込んだ。


「本当にそれは夢なのか?」


男の声が聞こえた。問いかけてくる男の声。答えなくても良いと俺は判断した。


「・・・・」


「認めてやれば良いんだよ。自分の中の欲望って奴を」


男は言った。自分自身に嘘を付くことは出来ないと。

それならば生きて素直に楽しもうじゃないかと。


「それは大罪だ。殺人鬼は許されていいものではない」


思わず反論した。それは問われて受けるべき罪。自身で見つけるべき罪ではない。

俺は殺人鬼ではない。何故なら俺は人は殺していない。

あの手応えも、鉄の匂いも全て単なる夢に過ぎないのだから。


「これは夢なんかじゃないぞ。現実だ。尤もお前にとっては只の夢だろうがな」


「お前は誰だ?」


夢で誰かと話すなんて珍しいことだった。

しかも夢を現実だと言う人間に会うとは・・・。少し興味が湧いた。


「俺はお前と同じ殺人鬼だ」


ナイフを構えながら男は答える。その表情は俺とは違って生き生きとしていた。

何故だろう。何故なのだろう?

俺には何もなかった。感情も意志も痛みですら何も感じなかった。

それなのに目の前の殺人鬼は俺を見て嬉しそうに笑っていた。

それが俺には少しだけ羨ましかった。


「さて・・・覚悟しろ!話は終わりだ。

俺も獲物を逃がすなんてことはしたくない。見られたからには特にな・・・」


殺人鬼が走り寄ってくる。解っていた。いつかはこうなると知っていた。

俺はずっとそれを求めていたのだから。

ナイフを構える・・・鈍く光ったナイフは怪しく眼に映る。


「いくぞッ!」


――グザッ・・・


冷静に正確に寸分違わず殺人鬼のナイフは俺を貫いた。


「お前、殺意なんてなかっただろ?」


男は先程とは打って変わって冷静さを取り戻していた。

そして残念そうに俺を見ながら憐れむように言った。


「これは夢だ。お前は殺人鬼じゃない。お前は只の狂人なのさ」


嗚呼、これは夢。痛みも悲しみも何も感じない。それでも俺は良かったと思う。

この夢を見れたことに感謝したい。そう思いながら俺は静かに眼を閉じた。


「安らかに眠りやがって・・・笑顔で死ぬなんて幸せ者だな。羨ましいぜ」


男の声が響き渡る。そこには、もう彼しかいない。

そこには、もう・・・一人しかいない。

降り始めた雨は彼の涙さえ消し去ってくれた。


大丈夫でしたか?かなり暗めな物語ではありませんでしたか?

ここまで、いらっしゃった貴方こそ勇者です!

ご安心を、ここで親父ギャグでも言ってみましょう!少しは貴方が元気になりますように・・・。

いきますよ!

「生姜が無い?しょうがないなぁ」

・・・・絶対、滑ってますよね?定番すぎたのでしょうか?く~っ・・・難しいですね親父ギャグ!

更に暗い気分にならないと良いのですが・・・ファイトです!!

ここまでお疲れ様でした!

次は明るい物語を読むのも良いかもしれません。

ありがとうございました!

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