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挑発3

セフィラの表情は分からないがシエルの表情は真剣そのもの、だからこその沈黙

「……急に安っぽい三文SFの話が、急に違う意味で頭が悪くなったぞ」

「まじめな話です。私たちは彼が人間をやめた時点で、この世に生まれた。だからこそ未来の彼の人間だった過去を知らない。

だからこそ、私たちは必死に残された痕跡や足跡を追った。その結果私たちは、彼の変質の原因は、女性にモテずに自分だけが、のけ者にされたことにあると結論付けました」

「こいつが?二次元の女にしか興味ないだろ、それ以前にそんな人間の感情何なんざ」

仁はクスクス見下したように笑い。長治は無言でうなずく

「俺、お前ら殴っていいか、」

「いいですか!暴力に訴えかけて偉そうにできるのも、今だけです!あなたは大学デビューで失敗して人の道を踏みまずします」

「私たちの調査によれば、あなたはこれから益々今まで以上に周りとの距離が空いていきます。そして3学期から登校拒否になり、自宅学習。

この頃になると仁様や長治様ともほとんど接点はなくなったとの事です。

そして大検を取り、県外の地方の大学合格。

あなたは成績もトップで、主賓に近い形で大学のサークル連合主催の新歓コンパに誘われます。アルコールもあるその場で、大学デビューをしてはっちゃけていた、元クラスメイトをいつもの調子で泣かせてしまい、居酒屋の全体の空気は最悪。

会場全体から帰れコール、そして上級生10人近くをボコボコにして逃走。未成年にお酒も飲ませていたため、警察沙汰にはなりませんでしたが、その噂は瞬く間に広まりました。あなたが何を言われて切れたか明確なことは分かっていませんが、それからあなたは大学にも来ず、実家にも連絡をよこさず、それが確認された最後の姿です。

次に確認されたのは力に目覚めた後。私たちはそこにあなたの分岐点があると考えます」

「それで、なんで俺が、彼女がいない事が原因だとなるんだ?」

「その時、私たちが集めた情報の限りでは、あなたはその場で再三彼女を作れと先輩方に言われていたそうです。正直、あなたが選んだ大学は、あなたの性格の合わない、勉学一筋というわけではなくキャンパスライフを楽しむことに重点が置かれたところだと聞き及んでいます。まぁ、そこら辺は写真を見ればすぐにわかりますが、

それらの状況を踏まえ、考えたシナリオはこうです。

本来であれば、あなたはもっとずっと上の大学に行くはずだった。そんな安いプライドがある中、その酒の席で、頭の良さと真面目さが取柄のあなたはいつもの調子で、周りを見下すように持論を展開します。もちろん周りは快く思いません。当然そうなれば何かあなたを貶める方法はないかと、まぁ、あなたと少し話せばすぐに分かりますが、恋人がいないこと、過去に彼女がいない、女性とそういう関係になったことがないことをそこに当たりをつけたのでしょう。そうなれば後はまるでそれが最も重要なステータスであり勉強ができるだとかどれだけ真面目に今までやって来ただとかは関係ありません。その一点だけで、あなたは周りからしてみればヒエラルキーの一番下。逆に見下すように不要なアドバイスを受けた事でしょう。そんなんじゃ、彼女ができない。恋人はいいぞ、とか

何を言ってもそこに話を戻され、まるで人生の全ての先輩からこのまじめな引きこもりガリベン君にアドバイス。必死に勉強したところで、遊んでいる自分たちと同じ大学に入ってきている。格好の餌食です」

「容易にその絵が想像つくな、お前、彼女がいないのって前に、勉強合宿で、聞かれた時、そんな感じだったもんな。その後の展開も想像がつくわ」

「納得じゃな」

「そうです。私たちもそう考えています。お前、彼女もいねぇのそれでまじめに勉強してこれなの、そんなんで何が楽しいわけ、何、クールぶってるのがカッコいいと思っているわけ?それじゃ一生、あっと、私にきれないでください!あくまで想像です」

「再現VTRを見ているようなクオリティだな」

空人はこぶしに力を入れるがここで殴ってはその意見を肯定することに他ならない。


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