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五人の『覚醒者』は異世界へ~五つの物語~  作者: オルレアンの人
第一章『転生賢者』

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10.賢者の森(2)

 

 結局この娘の母親も父親も......村に住んでいて逃げ遅れたエルフ達も盗賊達に殺されたらしく、俺が引き取ることになった。


 もちろんこの娘からの願いだ。

 決して俺が弱ったエルフをお持ち帰りしたわけじゃない。

 だいたいこんな小さい幼女にそんな感情は......わ、沸かないよ。

 それじゃまるでロリコンじゃないか。

 賢者なのにロリコンとか、キャラ崩壊もいいところだ。


 エルフを連れ、森の道なき道を歩き、再び我が家へ帰ってきた。

 はっきり言ってもうクタクタだ。


「さぁひとまずは......寝るか!!」

「.......」

「はっ!いやそういう意味じゃなくて!疲れたから倒れたいんだよもう!」

「あ、いえ...わかってます」


 俺とエルフは家に入り、俺は余っていた藁を床に轢く。

 エルフには俺の使ってた藁のベットで寝る様言った。


 しかし......これから一緒に住むとなると、俺は藁でもいいんだけど、この娘にはしっかりと布団買わないといけないよな。

 それに服もずっと同じの着せるわけにもいかないし。


 金かぁ.....動物の毛皮は売れるんだけど、それだけじゃ厳しいよな今後。

 魔法さえ使えれば今頃街を代表する冒険者になって金なんて腐るほど稼いでいたかもしれないのになぁ......あの盗賊達から持ってる金全部ぶんどっとけばよかったかも。

 ああ、そういや盗賊達の対策もしておかないとな......あいつら絶対まだキレてるし俺を探すためにこの森捜索するかもしれないよな。

 流石に今度は罠は通用しないと思うしどうしたもんか。


 そんな事を考え頭を悩ませている時、チラッとエルフの方を見ると目が合った。

 俺はそんなエルフを見てある事を思い出した。


「.....あ、そうだ。ちょっと聞きたいんだけど」

「?」

「君って魔法使えるの?」


 盗賊達がもしこの家を見つけた時、俺はこの子を守りきれないからもしれない。

 だったらせめて、俺が死んでも1人で生きていける様に魔法は絶対に必要だ。


 (......まぁ盗賊関係なく生活が楽になるから魔法が欲しいってのもあるんだけど)


 エルフは風魔法と土魔法が得意らしいが、こんな子供でも使えるのかは知らない......どうだ。


「ええまあ、風魔法なら初級ですけど使えますよ...?」


(よっしゃあああああああああああッ!!!!)っと、俺は心の中でガッツポーズをとった。


「それじゃ今更言うのも悪いけどタダで住まわせるわけにはいかない、君には明日から俺が風魔法を極められる様に教育してやろう!」

「あなたも風魔法を扱えるんですか...?」

「......使えないから困ってんだよ」

「え」

「けど安心しろ、魔法は使えないけど知識だけはこの世界で最も多く持ってるからな!」

「な、なるほど.....?」


 なんだか初めて異世界に来た時の様に楽しくなってきた。

 こっちに来てから魔法使いと接点がなかったため、魔法を直で見る機会がなかった。

 けどついに明日、魔法を見ることができると思うと興奮してくる。

 なんなら今すぐにでも見たい気分だ。

 早くこの娘の魔法を..........そういやこの子の名前知らないな。


「......そういえば名前聞いてなかったけど、なんて呼べばいい?」

「私の名前ですか.....私は『サヤ』、母から貰った...大切な名です.....」


 エルフ.....いや、サヤは自身の胸に手を当て嬉しそうに答えてくれた。


「そっか.....サヤちゃんか、いい名前だね!」

「あなたの名前は....ニイちゃんですか?」

「うん違うよ」


 これ魔法以外も教育した方がいいかもしれない。


「俺の名前は小川、そうだなぁ......マスターとでも呼んでくれ!」

「おがわ......ますたー......?」


 もし現代世界の人がここにいたら、マジかこいつって目で見られるだろうけどここは異世界、そんなの気にせず好きに生きてやる!


「それじゃ明日からよろしくね!サヤちゃん!」

「はい.....ますたー!」



 ここから、俺とエルフの異世界同居生活は.......いや、俺の本当の異世界生活が......始まった気がした。




 帝国都市リンス。

 ここでは一つの噂が広まっていた。


 ある盗賊達と冒険者が話した噂だが、ブロサリアンダの森には賢者を名乗る者が住んでいる。

 その賢者は、数で勝る盗賊を蹴散らし1人の少女を救った。

 まるで森の全てを知っているかの様な行動、全てを計算した作戦、そしてスキルを一切使わずに剣士を完封する実力。


 ある盗賊の話によれば、戦う前に盗賊達の持っている全てのスキルが熟知されており、事前にそのスキルを封じる魔道具を用意していた。

 ある冒険者によれば、スキルに頼らないその戦い方は世界の常識を変えかねないと発言した。


 数々の真偽不明の噂が広がり、やがて一部の者たちからはこの森を、



『賢者の森』



 ......と、そう呼ばれる様になった。


登場人物紹介


小川(おがわ)[19歳]】

女神によって異世界へ送られた転生者、ブロサリアンダの森に住んでいる。

 ・女神権能『賢者の知識』

この世界の魔法、スキル、権能、歴史、地理、文明などの知りたいと思った知識をくれる力。

ただし知れるのは異世界の知識だけであり、前世の現代世界の知識は知れない。

 ・力『冒険の書』

もはや役に立たない


【サヤ[年齢:本人曰く20年か30年くらい生きてる]】

賢者と共に暮らすエルフの女の子。

初級風魔法を扱え、現在マスターと魔法の特訓中。

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