31.ジェーン、危機一髪!
「何言って…」
「愛している」
ウィリアムはそう言って、ジェーンに壁ドンした。
近づくその距離が控えめに言っても気持ち悪い。
「あのね…、僕は穏便に済まそうとしているんですよ?いい加減にしないと、本気で怒りますよ?」
「照・れ・る・な」
「照れてなどおりません。早くそこからおどきになって」
「お前は潔癖だからな。初夜がこんな場所なのは嫌か?」
「初夜?まさかここで致すおつもりで?僕と?」
「痛くはしない。テクニックには自信がある。あんなおっさんよりも俺の方がずっと良いだろ?」
そしてジェーンのスーツのボタンにウィリアムの手がかけられた。
一方その頃、カーティスはホールでの話し合いを終えて、城へと戻ってきたばかりだった。
「た、大変です!陛下!」
そう言って、慌てて走ってきたのはベルだった。
「おぉ、どうした?」
「妃殿下がウィリアム様と…。その、肩を抱かれて…、貴賓室に入られたのを目撃しました…。妃殿下は今まさに不貞をしているのです…」
「ジェーンに限って、そんなことはしないよ。ベルの見間違いだろう?」
「いえ!妃殿下は今日クリーム色のスリーピススーツを着用されていますよね?間違いございません!」
カーティスは心がざわつくのを感じた。
そしてそのまま貴賓室へと走り出した。




