ふぁいとそんぐ
少年と少女はいつも一緒だった。
たまに少女のことが煩わしくてわざと距離を置いたりしていたが、この無法地帯の街では2人離れると危険だった。
ほら見ろよ!目玉がギョロギョロ少女を見て、気に入った様子でついてくる。
少年は目玉野郎に引導を渡す。
無垢な青紫の瞳は少年を真っ直ぐに見つめる。
しょうがないなぁ。少女を引き寄せて、先を急ぐ。
行き先なんてわからない。ただ今日を生き抜くだけ。
カジノの喧騒。酒場の紫煙。
夜は忍び足で2人を包み込む。
気をつけろよ!闇の奥から何でもかんでも引っ張り出すんじゃない。
なんかようか、ここのかとおか。妖怪のお出ましだ。
ふぁいとそんぐ。
闘って、大事なものを守り抜くんだ!
少年は傷ついてもへこたれない。少女はハラハラしながら見守って、時には少年の力になる。
余計なことして。でも、だって、あのね。
一緒にいよう。
どこまでも行こう。
eve Fight songより発想する。