第5話 銀玉
下原が紙を見るとそこには実験体ロワイヤルに関する内容が記載されていた。
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第12回 実験体ロワイヤル開催
【大会内容】
実験体17名トーナメント方式で戦闘を行う。
戦闘方法は自由のバトルロワイアル
トーナメント表は同日発表
【優勝報酬】
優勝者には報酬として欲しい願い
決闘因子と引き換えに人間に戻す
※決闘因子を引き換えなければ次回の大会も参加※
【決闘因子について】
決闘因子とは各実験体の体に埋め込んだ核であり戦闘でしか成長する事のない得意物質
相手の実験体が強いほど決闘因子は強くなり更なる潜在能力の向上に繋がる。
【決闘因子による特殊能力】
実験体が人間として残っている記憶の一角が体に変化をもたらす。
それは個人によって異なる為、使用方法などに関しては自由とする。
【規約】
実験体同士による決闘因子の取引は禁ずる。
規約を放棄した物は処刑とする。
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下原は手紙を細かい読み、ある程度の内容を理解する事が出来た。
下原『...決闘因子...俺の記憶...』
大事な記憶を思い出そうとすると頭が割れそうな痛みに教われ記憶を辿ることが出来ないのは分かった。
自分の記憶はギャンブルぐらいしか取り柄がない。
下原はこんな時にも関わらず何故かパチンコの事を考えてしまう。
自分の情けなさに愕然とした。
下原『はぁ...こんな状況でもパチンコの事しか想像出来ないとか自分に呆れたわ...』
その時、自分の中の因子が何かに反応したのか下原の右腕に電流が流れたような激痛が走った。
下原『ぐっぅ...!?』
余りの激痛で流石に下原も涙が勝手に出た。
右腕が千切れたかと思い見てみると
そこにはとんでもない現象が起こっていた。
下原の掌の真ん中に空洞が空いておりその中には見覚えのある銀色に輝く玉の様な物が連なって入っていた。
下原は自分の体に怖くなり腰を抜かした。
下原『えっ...えっ...どういうこと?』
全く理解する事が出来ない。
パチンコの事を考えてたら掌にパチンコ玉が入っている。
痛みも無くなり掌を見ているとさっきの紙で見た決闘因子の特殊効果に気付いた。
下原『まさか...右腕がパチンコ台みたいな構造になった...?』
下原は半信半疑で壁に右の掌を向け左手で右腕を固定した標準を外さないように掴んだ。
そして右腕をパチンコ台のハンドルを捻るように回した時である掌の銀玉が勢いよく発射され壁に風穴を空けたのだった。
かなりの衝撃で下原の体は後方に吹き飛んだ。
まさか本当にパチンコ台に右腕がなるなんて誰が思ったか。
下原『やべぇ...マジで俺、人間じゃねぇや...』
改めて実験体になった事を実感したこの日の事は下原は忘れることはないだろう。
そして2日後に控えたバトルロワイアルに向けて下原のトレーニングが始まったのであった。
足腰を鍛え発射の衝撃に耐えるように
腕を鍛え標準がズレないように
そして2日後、運命の朝
下原は用意された私物である迷彩のパーカーと短パンを履いて決闘の準備をしていた。
すると部屋の扉が空いて西丸と護衛の防護服集団が迎えに来た。
西丸『2日前よりいい顔になったなぁ実験体君』
ニヤニヤ喋りけてくる西丸
下原は西丸を睨み付けて言った。
下原『この体も悪くねぇ! だが俺は人間の体を取り戻す!!』
西丸は真顔になる。
西丸『まぁ行けば人間に戻るって言葉が如何にも甘い考えか全て分かるさ。』
そう言うと、下原を施設の地下2Fに案内した。
地下に入ると急に肌寒さを感じた。
下原『一体、この施設は何なんだ? だけど何か...』
暫くすると西丸が南京錠で何重もぐるぐる巻きにされた扉の前で止まった。
そして防護服達が南京錠を開けて行く。
『ギィーィ!!』と音を立て扉が開いた。
『オォーーッ!!』
凄まじい観戦で下原は目を疑った。
そこには地下なのかと思われるぐらいの広さのコロシアムと小綺麗なスーツやドレスを着た人々で観客席を埋め尽くしていた。
西丸『さぁ、実験体君...キミの勇姿見せて貰うよ!!』
そして、下原は高鳴る鼓動を押し込み、唾を飲み込んでコロシアムに一歩足を踏み込んだ!!
次回より激闘のバトルロワイヤル編開幕
ここから二郎系並の厨ニ病発症




