第32話 悲しき過去
上畑は人間時代は一流の中華料理の達人。
その腕は美食家達をも唸らす程。
しかしその傍ら料理人の中では上畑の存在を煙たがる料理人が多数いた。
自らの料理には自身があった上畑はそんな事は気にせず料理人として生活していた。
ある日までは、
その日は大事なお客様の誕生日と言う事で上畑は渾身の腕で料理を振まった。
しかし、上畑の料理には誰が毒を潜ませていた。
当然、上畑ではない。
その料理を口にした大事なお客はその毒によって命を落とす。
それから上畑は殺人の罪で逮捕される事となる。
当然ながら上畑が毒を入れた証拠はなく釈放されるが、その噂は直ぐに広まり上畑の料理には毒が入っていると言うデマが客足をパタリと途絶えさせた。
上畑はその一件で料理人としての人生を断たれた。
それからは料理人意外の仕事にも就くが無実にも関わらず世間の目は上畑を殺人者の様に見るのである。
上畑はそれから復讐に心が染まってしまい。
あの時に毒を盛ったである、他の店の料理人を次々と自身の命でもある中華包丁で切り裂く。
その時の感覚は今でも忘れられない快感。
生きた人間を捌く味わった事のない高揚感が上畑を悪魔に豹変させてしまったのだ。
それから数ヶ月の間、上畑は直ぐに連続殺人犯として指名手配され隠れる様に生活していた。
その時だ実験体にならないかと謎の男性から取引を迫られたのは、実験体になりこの実験体ロワイヤルに参加し優勝する事でもう一度人生をやり直せると言う条件にすぐに乗った。
そして死の料理人としてこの大会に参加するのだった。
上畑『私はこの大会で優勝しなければならないアルヨ!! こんな所で足踏みしてる場合じゃないアルヨぉお!!』
上畑は更に追い討ち
しかし水井もただでは殺られない。
水井『この血を見てみろ!! 実に鮮やかで美しい!! 私は血を見る度に興奮して理性を無くしてしまう!!』
水井は笑いながら自身の体の血を手に取り舐めた。
上畑は攻撃する手を止めて硬直した。
その水井の恐ろしい笑みに
水井『"血晶柱(ブラッディ·ツァプフェン)"』
水井の血が固まり巨大な血の氷柱となる。
そして上畑目掛け矢の様に発射された。




