第22話 究極変体
東谷は自身の残像で平頭を翻弄させながらとにかく逃げる。
平頭はひたすら東谷の残像を消滅させながら追う。
その様子はまさに鬼ごっこ!!
観客もその長い追いかけ合いに飽きてき罵声が飛び交う。
観客『おい!! 逃げ回ってばっかの弱虫が!! 戦えコラッ!!』
観客『面白くねぇぞ!! こんな試合!!』
東谷『くっ...聞き流すんだ...まだなんでござる...』
罵声に心が折れる。
しかし自分に渇を入れて耐える。
東谷『後、少し...』
その時である。
完全にキレた平頭が仕掛ける。
平頭『あぁああ!! 鬱陶しいガキがぁ!! これで沈めてやらぁあ!!』
平頭は岩壁を渾身の力で殴った。
岩壁に平頭の腕がめり込む。
次の瞬間
めり込んだ腕で岩壁を持ち上げ自身の頭上に放り投げた。
山畑『平頭選手!! 何て凄まじい怪力です!! しかし頭上に岩壁を投げましたがこのままでは自分が下敷きになります!!』
平頭は頭上の岩壁を一撃で粉砕した。
砕けた無数の瓦礫が東谷目掛け凄い勢いで飛んでくる。
平頭『砕け散れ!! "五月雨鉱山破"!!』
次々と東谷の残像は無数の破片に当たり消失。
そのまま瓦礫の雨は東谷本体に突き刺さる勢いで飛んでくる!!
その一瞬だった。
『"衝撃斬撃"!!』
無数の斬撃が瓦礫を破壊する。
東谷『LEVEL-3を超えてLEVEL-4までするのに時間が掛かり過ぎたでござるっ!!』
其処に立っていたのはさっきとは全くの別人!!
ヒーローの様なスーツに身を包み、肩からは4本の車のマフラー
が伸びている。
東谷『"究極鼓動変動 LEVEL-4 AAA(アルティメット·アーマード·アーマロイド)" これが我の究極変体でござる!!』
その筋力、身体能力は常人の5倍に跳ね上がる。
東谷『もう逃げるのは終わりでござる!! ここからが人生初の本番でござる!!』
平頭『こっちは血が沸騰しそうだぜ!! 生きて帰れると思うなよクソガキ!!』
そして、東谷の目付きが変わった。
いよいよ東谷始動!!




