第18話 頂を失った者
赤木の秘策とは
秘技『"眼球転換"』
それは相手の眼球をエグり取り、自身の眼球として使用する恐ろしい技である。
相手の眼球を自身に転換する事で相手の特異体質を自身の物にするチート能力だが、リスキーな事にこれを実行するには相手の近接範囲まで移動する必要があり、それは同時に相手の攻撃を至近距離で受けてしまう可能性が高い。
赤木は神浄の間合いに入る為の隙をずっと見計らっていたのだ。
今の神浄は片足で全身にかなりにダメージを受けている為、眼球転換をするのには今しかないと察したのだ。
赤木は少しずつだが神浄に近付いていく。
赤木『じいさんよぉ!! 降参するなら生きてる今だぜ? 死んで後悔したくねぇだろぉ?』
赤木は神浄に降参を要求する。
しかし、神浄は諦めていない。
神浄『否っ!! ここで降参するぐらいなら自らこの生涯に終止符を打つまでよ!!』
神浄に降参と言う文字は無かった。
赤木は舌打ちした。
赤木『老いぼれが吠えずらかいとけやぁああ!! "大爆発"』
赤木は自身全てを爆発させる大技を発動させて神浄に突っ込んで行く!!
その瞬間、神浄は眼を閉じた。
"無心精神集中"
全身の精神を神浄の頂に集中させた。
赤木が神浄に迫る。
"カッ!!"
神浄は眼を見開き自身の頂を赤木に向けた。
神浄『滅光神拳究極奥義"永遠の陽射しの頂"!!』
すると神浄の頂が発光し、
五光の光が赤木の視界を破壊する。
赤木『ぐわぁあ!! 眼が焼けるーっ!!』
頂からの光は灼熱の炎の如く赤木の眼球を焼却する。
その瞬間、赤木の眼球は誤作動を起こし大爆発を自身だけに起こしてしまう。
赤木は自身の爆発に耐えきれず全身の肉片が辺り一面に飛び散った。
爆弾魔の最後は自身の爆弾で終焉を迎えてしまったのだ。
最後まで爆弾で幕を下ろすとは赤木本人も想像していなかったであろう。
神浄は赤木の肉片を見つめ静かに手を合わせ"合掌"したのであった。
山畑『...だっ第2試合目勝者、神浄選手ー!!』
会場からは大逆転劇で歓声が湧いた!!
山畑『早く神浄選手に手当てをっ!!』
会場関係者が急いで神浄の元にタンカーを運んできた。
しかし神浄はそれを断る。
神浄は静かに話始めた。
神浄『ワシの命がもう残っていないのは自分自身が1番身に染みておる...暫くここでゆっくりおらせてくれ...』
神浄は床に寝転んだ。
天井を見ながら満面の笑みを浮かべている。
神浄『今回、自身の髪を取り戻す為に参戦したが...どんどん自身が衰えているのを分かってはおったがまさか若造にここまで殺られるとは情けない...じゃがそれは次の新しい時代へ期待でもあるのぉ...ワシよりも強い若造が出てくるのは実に喜ばしい事よ!! あの邪悲田を倒す者も現れるかもしれん...!!』
そして、暫く沈黙が続き
神浄『...そろそろのようじゃの...自身の髪を取り戻す為に参戦したが"この髪型も結構気に入ってたぞ"...。』
そう言うと笑いながら静かに眠るように息を引き取った。
-神浄 享年51歳 今宵、戦場に散る-




