小話8(殿下&友×2、再び)
お昼休憩中、学園のカフェテリアにて。
登場人物: 殿下、友A、友B
ざわざわざわ、ざわざわざわ……
友A「殿下は先週の金曜、妹と何かありましたか?」
殿下「放課後たまたま会った故、幾らか話して、邸まで送った」
友B「あ、ノートごめんね。二人のスケッチを描くのが楽しくて、返しそびれちゃった」
友A「妹の様子がいつもと少し違うようでしたので、気になったのですが」
友B「あの日は暑かったよね。彼女、ずいぶん顔が赤かったもの」
友A「金曜の夜、私の部屋に来ましてね。真面目な顔で面白いことを尋ねるのですよ」
殿下「面白いこととは?」
友A「男は相手が異性であれば誰に対してでも下心を抱くのか?といったような内容で。あとは私に、妹に口付けしたいと思うか、などと」
友B「わー。恋のお悩み相談かなぁ?」
殿下「それに対してお前は何と答えたのだ?」
友A「正直な男の本音を伝えましたよ」
友B「わー。男性不信になるかもね」
殿下「許嫁殿は質問する相手を間違えているだろう」
友A「先生に呼ばれていますので、自分は先に戻ります。では、失礼を」
殿下、友B 「ああ」 「またねー」
殿下、友B 「……」 「……」
殿下、友B 「……」 「……」
友B「あの後、何かあったのかなー? 気になるなー?」
殿下「何のことであろうな」
友B「また婚約破棄ってなるかもね」
殿下「それは困るな」
友B「ちゃんと気持ちは伝えなきゃ駄目だよ?」
キーン、コーン、カーン、コーン……キーン、コーン、カーン、コーン