滑舌が悪くてまともに詠唱出来ない俺が魔道士になった結果〜一途なヒロインが闇堕ち怪物になった挙句、口だけ蘇生してしまう呪いのせいで遺言を聞かなければなりません〜

滑舌が死ぬほど悪い主人公大久保陸は、ある日コンビニでバイトをしていた時に、噛みすぎて魔法陣を展開してしまう。

そこからというもの、いきなり死刑判決を下されダンジョン行きになったりと散々な目にあう事となるのだが、脱出した先に待ち受けていた魔王による地獄に陸は耐えられず、2年間家に引きこもる事となる。

魔王による陸にだけ与えられた地獄、それは口だけを蘇生してしまうというモノ。ありとあらゆる動物の口を蘇生してしまい遺言を聞かなくてはならないのだ。
それまでに得た、滑舌が悪すぎてありもしない魔法を量産してしまう体質も水の泡。そして冒険者となることも諦め、引きこもる陸にずっと寄り添っていたのは、一緒にダンジョンを抜け出した仲間ミルクだったのだが、

「………………」
「なんで、なんで声が聞けないんだよ……」

突如送られてきたミルクの死体からは遺言を聞くことが出来ず、陸は遂に怒りの限界を迎えてしまう。
魔王によって姿を化け物に変えられたミルクを助け、陸は元の世界に戻れるのか――

どんな悪い人間、どんな生物にも命があり、失いたくないものがある。
その人の本当の遺言『コエ』を聞け――


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