親に頼りません!
ミクとの共同作業が終わり、ゲームをやめリビングに移動した私はお母さんが帰ってくるのを待って
いた。
まだ帰って来ないのかなー
早くあの情報欲しいのに……
そんな事を考えていると、ドアが開いた音と閉まった音がする。
ガチャ…………ドン!
あっ、やっと帰ってきたよー!
「お母さんー!!お帰り!」
お母さんは「ただいまー、今日学校どうだった?」と聞いてくる。
いや、どうだったとかじゃないんだよねー。
ぼっちだから……
お母さんはコンビニで弁当を買っていたらしく、テーブルに買ってきたものを並べる。
「どれが欲しい?好きな物選んでいいわよ」
テーブルの上には、焼肉弁当、すし、ハンバーガー、ピザなどがあった。
こんなに食べれるかよ!と思いながらも私は好物のハンバーガーを手に取り、とりあえず食べる事にした。
まぁ、お母さんが買ってきた物を見ると分かる通り、私の家は金持ちだ。
それもかなりの。
お母さんはゲーム会社の社長であり、お父さんは全日本eスポーツ支援協会の会長である。
2050年の日本ではeスポーツ優勝者の獲得賞金のうち3割が国の借金返済に充てられているため、eスポーツは世間的に認められた立派な職業となっている。
まぁ恵まれた環境で育っている。
「お母さんー!」
「どしたの?」
「お父さんは?」
「あなたがまた新しいゲームの情報を欲しがるから色んな手を使って調べて来てもらってるんでしょ!」
「あっ、そうだった。そういやー頼んでたのあったなー」
「瑞希が頼んでたゲームの資料あるわよ。ここに置いとくから持っていきなさい」
「はーい!」
実は私が攻略した100万回の搭もこの情報網を使ってどこが最前の狩り場所かどこがドロップ数が高い場所かなど調べていたのである。
まぁ、いわゆるチートです。
賛否両論はあるけど、実際にはチートではないと私は思う!
まぁ、そんな事はいいや。
私はご飯をすませると、すぐに自分の部屋に資料を持っていき、とりあえずお風呂に入る事にする。
お風呂に入る準備をして、服を脱ぎ、お風呂に入る。
ジャーーー
あのゲームの事、お母さんとお父さんに調べてもらおうかな。
初めて友達と一緒にゲームするんだから、恥かきたくないしなー。
でも、せっかく友達とやってるんだし。
しかも調べないでダンジョンに行ったら意外と面白かったしな……
今回はやめようかな……
私はお風呂に浸かりながら、人生で初めて、ゲームの攻略のことで親に頼るのをやめた。
そしてお風呂から出た私は、体を拭き、服を着て、髪を乾かす。
自分の部屋に戻ると、とりあえず課題をした。
課題が終わると少し眠くなったので寝る事にした。
今日は色々初体験の事があって楽しかったな……
明日もこんな風に楽しい思い出が出来るのかな。
なんか明日が楽しみだな……
ってか少しゲームしたくなってきた。
どうしよ……
私は戸惑いながらもゲームを起動させ、1人で仮想世界にダイブする。
来ちゃった……
しかも1人だし、
ってか鍛冶屋とか行きたいな!どんな武器があるんだろう。
あっ、そういえばスキルも欲しい!
色んな要素があってこのゲーム面白いなぁ。
友達とやるゲームってこんなにワクワクするんだ。
一応、ミクがログインしてないか調べるが、フレンド一覧を見てもミクのログインは1時間前になっている。
まぁもう12時だし、当たり前か……
ってかこの時間にゲームするのは久しぶりだなぁ。
前は学校休んで24時間ゲームするのが当たり前だったからな……
そんな事を思いながら、私は鍛冶屋とスキル屋を目指して歩き出した。
まずは鍛冶屋行こ!