嘗て魔王と呼ばれた男
嘗て魔王と呼ばれた男が居た。
幾千、幾万の悪鬼羅刹を率いて、帝国を作った。この世から憚られた魔物達の国。その頂点に立つ者、それが魔王。その名をネイヴ・ボス。
悪行の限りを尽くし、力の限り侵略し、多くの魔物を率いた最強の魔王。だが、彼は勇者によって殺された。その命と引き換えに。
しかし世界から魔王が消えようとも、世界の傷が癒えるどころか、今まで以上に傷ついていた。
魔王の死により、抑圧されていた者どもが活動を開始し、統治を失った魔物達は限度なく暴れ始めた。魔王は人々にとって恐怖の対象であったが、それは支配される魔物達にとっても同じだったのだ。彼は国を生み出す程の力を持っていたが、そこには誰一人として味方などいなかったのだ。
けじめをつけなきゃならない。
男はそう言い、魔物と戦い続ける。
嘗て魔王と呼ばれたその男は。
幾千、幾万の悪鬼羅刹を率いて、帝国を作った。この世から憚られた魔物達の国。その頂点に立つ者、それが魔王。その名をネイヴ・ボス。
悪行の限りを尽くし、力の限り侵略し、多くの魔物を率いた最強の魔王。だが、彼は勇者によって殺された。その命と引き換えに。
しかし世界から魔王が消えようとも、世界の傷が癒えるどころか、今まで以上に傷ついていた。
魔王の死により、抑圧されていた者どもが活動を開始し、統治を失った魔物達は限度なく暴れ始めた。魔王は人々にとって恐怖の対象であったが、それは支配される魔物達にとっても同じだったのだ。彼は国を生み出す程の力を持っていたが、そこには誰一人として味方などいなかったのだ。
けじめをつけなきゃならない。
男はそう言い、魔物と戦い続ける。
嘗て魔王と呼ばれたその男は。
プロローグ
2017/08/14 08:00